若手の注目株、中村猛選手インタビュー フットサル用品やグッズ、フットサル情報をお探しなら、スポーツワンストアで

■プロフィール
中村 猛(なかむら たける)
生年月日:1986.11.22(23歳)
身長/体重:163cm/58kg
経歴:静岡学園ーP.S.T.C.LONDRINAー湘南ベルマーレ

下部組織P.S.T.C.LONDRINAから2009シーズンに湘南ベルマーレフットサルクラブトップ登録を果たした生え抜き選手。
小柄ながら相手エースを封じるマンマークには絶対の自信を持つ。
Fリーグ2009シーズンは1年目ながら22試合に出場し、ゲームキャプテンを任されることもあるなどチームメイトからの信頼も厚い。
来季は更なる活躍を誓い、攻撃面では10ゴール以上を目指す。
今回のアスリートセレクションは、Fリーグ 湘南ベルマーレ期待の若手、中村猛選手にインタビューをしてきました。
中村猛選手は、ベルマーレの下部組織 ロンドリーナからの生え抜きの選手で、現在はフットサルクラブのスポンサーをしている地元企業で仕事をしつつFリーガーとしてプレーしています。まさに、日本が目指す「地域に根差したクラブ」を体現している選手です。
昨年はFリーガー1年目にも関わらず、ゲームキャプテンという重責を時には務め、全日本選手権準優勝にも貢献しました。
そんな乗りにのっている中村猛選手にチーム、自分、フットサルについて熱く語ってもらいました。


中村猛/湘南ベルマーレ
フットサル始めたのはいつですか?
中村 19歳のときです。
4年目ですか
中村 そうですね
きっかけは?
中村 奥村監督とは中学生の時から知りあいでした。当時からフットサルは知っていて、たまに練習行かせてもらっていました。そして、友達と遊びでフットサルをやるようになって、だんだん競技志向になっていって、奥村監督に電話して「ロンドリーナに入れてください」って連絡したのがきっかけですね。
それが19歳の時ですか?
中村 そうですね、19歳です。
その前からやってたんですか?
中村 そうですね。高校は静岡の方に行っていたのでできなかったんですけど。中学の時はときどきロンドリーナの練習に参加させてもらってました。
プレー中に常に心がけていることはありますか?
中村 味方に気を使える選手になりたいと思っています。
味方がどうしたらやりやすいのかっていうのを常に意識してます。自分で勝負するタイプの選手ではないので、いかに攻撃の時に顔を出せるか、いかに守備の時に攻撃の芽をつぶせるかっていうのを意識してやっていますね。
得意なプレーは
中村 気持ちが入ったプレーが得意です(笑)。
うれしい時は?
中村 チームで一体感をもって勝った時がうれしいですね。個人的にはそんなにないですね。点取ればうれしいですけど、そこまでは。やっぱりチームが大事なんで。全員でやりきってファンと喜ぶっていうのがうれしいですね。
苦しい時はありますか?
中村 ディフェンス(笑)
攻められてて、取りに行っても取れないみたいな時は苦しいですね、やっぱり。


小さい頃の夢は?
中村猛/湘南ベルマーレ
中村 サッカー選手です。
それがフットサルに変わった理由は?
中村 高校で3年間やって、大学行ってサッカーやろうかなとも思ったんですけど、なんか中途半端だなって思って。それなら大学行かなくていいやと思って、静岡から帰ってきて。そっから友達とフットサルやるようになって、Fリーグができるって発表もされていたので、それならもう少しやれるんじゃないかって思いました。それでお願いしますって話はさせてもらいました。
選手になっていなかったら?
中村 想像できませんよ(笑)
オフはどうしてますか?
中村 寝てるか、ショッピング行ってるかですね。
家にいる方が好きですね。
休みの日はフットサルしないんですか?
中村 そうでもないですね。友達が練習してれば遊び行ったりとか。4歳からサッカーはじめてこれしかやってきてないんで。今はオフ期間なんですけどさみしいですね。いまもやりたいなって思いますし。
オフの期間はどうしてるんですか?
中村 午後から仕事行って、夜はチームのサテライトのロンドリーナの練習にいかせてもらってます。
ロンドリーナの練習にチームメイトは来るんですか?
中村 あまり来ないですね。仕事もありますし。行くのは若い俺とかキーパーの政野屋選手は来ます。ロンドリーナ出身と言うのもあると思いますけど。でもチームの始動が近くなると、去年は関さんが来てくれてたし何人か来る選手はいます。
チームメイトのシニーニャ選手は日本語を話せるんですか
中村 うまいですよ、ときどき日本人かと思うくらい。日々成長してます(笑)
ボラ選手のプレス取材の時の通訳もやってたし。
ボラ選手もすごい勉強家で、日本語を習得したいっていう気持ちも強いみたいです。
前は全然わからなかったみたいですけど、いまは何か言うと「なんだっけ、なんだっけ」(笑)っていいながら返してくれますよ(笑)。移動中も勉強してますね。
移動中の中村選手は何されてるんですか?
中村 俺ですか?ぼーっとしてます。景色見るのすきなんで。そういうときにブログやっている選手にあほヅラを撮られて載せられちゃうんですよ。外見てますね、ひたすら。



中村猛/湘南ベルマーレ
Fリーガー初年度の今シーズンはいかがでしたか?
中村 今まで経験して来れなかったことをトップのリーグで経験して、やっぱりもっとプロ意識を持たなければいけないんだなと今感じています。チームスポーツではあるけれども、僕個人としても責任があると思う。湘南ベルマーレという誇りあるクラブの中でやらせてもらう中で、もっともっと自分を大人にして臨まなければいけないな、と痛感したシーズンです。
なので、周りからは、「よくやった」とか言ってもらえるんですけど、俺の中では、何も残せなかったと思っています。そうやって言ってもらえるのはうれしいんですけど、まだまだこんなもんじゃないってとこを見せなきゃいけないと思います。来年もがんばりたいと思っています。
具体的にはフィジカルと言う部分に未熟さを感じています。それに点を取るスポーツなので常にどこからでも狙えるシュート、その質が周りに比べて劣っていると思います。そこをこのオフシーズンに体を動かしながら高められればいいなと考えています。
来シーズンの目標は?
中村 チームとしてはリーグ優勝!全ての大会で優勝を目指してやるし、個人的には自分の出場時間、ゴール数を少しでも上回りたいと思う。一年かけて出した結果を次の年に更新しないと自分の成長もないと思うんで。
できれば10ゴール位はしたいですね。
フットサルとはどんな競技ですか?
中村 個人が重要でもあり、なおかつチームで一体感をもってやらなきゃ勝てないスポーツ。
なおかつ個人が重要なスポーツでもあるので、両方を兼ね備えていないとトップにはなれないのかなって。
それにスポーツだから、気持ちのない選手はやっていけない。気持が第一だろう、といまでも考えています。
フットサルの魅力は?
中村猛/湘南ベルマーレ
中村 観ている方は、ゴールがすぐ入るところが楽しいと思います。やってる方としては全員がひとつになって勝つところが魅力かな。そして一体感を持って勝った時は、ファンの方も選手も本当に一緒になって盛り上がれるし、それはフットサル特有の盛り上がり方かなとも思ってますね。
あとはスピーディーな展開だと思いますね。
11人よりも5人の方が一体になれるってことですか?
中村 それはあると思います。サッカーが一体感ないとは思いませんが、フットサルの方が一体感をもっと感じやすいのかなって。とくに初めてみる方には、選手の熱だったりも感じてもらえるし、サッカーよりスピーディーで分かりやすいから面白いんじゃないかなと思います。
体か技術かと言ったらどちらだと思いますか?
中村 ん〜技術ですね。しっかりとした技術が無ければ、体があっても活躍できないと思います。でもフィフティーフィフティーが理想だと思います。どっちかと聞かれれば、今は技術ですね。
でもコートが狭いから、絶対ボディコンタクトはあります。Fリーグの中でもかなり鍛えて体作っている人もいて、「ボディービルダーじゃないか」みたいに思う人もいます。
僕とかは体が小さいんで、「今日はアイツにずーっとついてろよ」、みたいに相手のエースのマンマークを命じられて、「わかりました、気持ちでがんばります!」みたいな時もあります(笑)。でも楽しいですね。
Fリーグの魅力は?
中村 競技人口が300万人とも400万人とも言われているフットサルのトップリーグで、スピーディーな試合展開や数多くのゴールシーン、ボールコントロールの技術、ボディコンタクトなど、フットサルを普段やっている人もやっていない人も観ていてわかりやすく、面白いリーグだと思います。さらに会場に来れば選手の熱の入ったプレーを間近で感じることができるのが魅力だと思います。
ファンの方へのメッセージ
中村 僕にとってフットサルはエンジョイでも競技志向でもひとつの同じフィールドだと思っているので、楽しくプレーするのが大事だと思います。プレーするのが楽しくなったら、次はFリーグ、湘南ベルマーレを見に来て下さい!よろしくお願いします。

チーム関係者の穂坂さん曰く、
「生え抜きと言うか、ロンドリーナから上がってきたのが今年二人、一軍というトップのリーグに出るというのは素晴らしいこと。30歳くらいの選手が多い中、一年目でゲームキャプテンを任されることもあったりなど、チームをよくまとめていた。」と中村選手を高く評価していた。
湘南ベルマーレフットサルクラブの選手は、午前中練習して、午後は働きに行くというスケジュール。その中で中村選手と曽根田選手(No.11)は、スポンサーでもある鈴廣かまぼこさんで働かせてもらっています。 ベルマーレはスポンサーさんのところで働いたり、経理やスクールのコーチなどクラブの中で働いている選手もいるし、今はそういう環境でやっています。全員がいわゆるプロではないので、契約の際にはその辺りの環境も整えなければいけないので、いつもスポンサーさんには迷惑をかけています。」
とも語っていた。Fリーグでのチーム運営の大変さだけでなく、市民のチームの理想形も見えてくる。



編集後記
Fリーグ1年目を終えた充実感と、2年目に向けての決意に満ちたインタビューとなりました。フットサルに対する熱い思いが伝わってくるお話がお伺いできました。
また、今回のインタビューにご協力いただいたベルマーレの関係者の皆様、ありがとうございます。