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テニス競技規則 |
規則1 コート コートは長方形で、シングルスコートのサイズはタテ23.77m、ヨコ8.23m、ダブルスコートのサイズはタテ23.77m、ヨコ10.97mとする。 コートは中央でネットによって2つに分け、ネットはコードで吊り、そのコードの両端はネットポストのところで、ネットの高さが1.07mになるように止める。ネットは十分に引っ張って、2本のネットポストの間を完全にふさぐように張る。また、ネットの網目はボールが通り抜けてはいけない。ネット中央の高さは 0.914mとし、その部分をストラップでしっかりと押し下げる。ネットの上端とコードはバンドでおおう。ストラップとバンドは白色とする。 ・コードの直径は 0.8cm 以下とする。 ・ストラップの幅は 5cm 以下とする。 ・バンドの幅は、両側とも、 5cm 以上 6.35cm 以下とする。 ダブルスコートでのネットポスト中心の位置は、ダブルスコート・サイドライン外側から 0.914mとする。 シングルスコートでのネットポスト中心の位置は、シングルスコート・サイドライン外側から 0.914mとする。ダブルス・シングルス共用コートでシングルスをする場合は、2本のシングルス・スティックを、シングルスコート・サイドラインの外側から 0.914mのところに、それぞれその中心がくるように立て、シングルス・スティックのところでネットの高さを1.07mに保つ。 ・ネットポストの幅は1辺または直径 15cm以下とする。 ・シングルス・スティックの幅は1辺または直径7.5cm以とする。 ・ネットポストまたはシングルス・スティックの高さは、コード上端より 2.5cm以上高くならない。 コートのタテ方向の両端を結ぶ線をベースライン、コートのヨコ方向の両端を結ぶ線をサイドラインと呼ぶ。 ネット両側から6.40mのところで、サイドライン間にネットと平行に引いた線をサービスラインと呼ぶ。ネット両側の、サービスラインとネットに囲まれた地面を、センター・サービスラインという線で均等に2つに分け、サービスコートと呼ぶ。センター・サービスラインは、両サイドラインの中間点でサイドラインに平行に引く。 ベースラインは、長さ10cmのセンターマークで2等分にする。このマークはコートの内側ヘサイドラインと平行に引く。 ・センター・サービスラインとセンターマークの幅は5cmとする。 ・ほかのラインの幅は2.5cm〜5cmとするが、ベースラインのみ幅を10cmまで太くしてもよい。 コートの寸法はすべてラインの外側まで測るものとし、ラインはすべて同じ色で、コートサーフェスの色とはっきり違ったものとする。 コート、ネット、ストラップ、バンド、ネットポストまたはシングルス・スティックヘの広告は「付則III 広告」に沿って、表示できる。 規則2 パーマネント・フィクスチュア コートのパーマネント・フィクスチュアとは、バックストップ、サイドストップ、観客、観客用のスタンドやシート、コートの回りや上部にあるすべての施設や設備、定められた位置にいるチェアアンパイア、ラインアンパイア、ネットアンパイア、ボールパーソンのことをいう。 ダブルス用ネットとシングルス・スティックを使ってシングルスを行う場合は、シングルス・スティック外側のネットポストやネットはパーマネント・フィクスチュアとみなされ、ネットポストあるいはネットの一部とはみなされない。 規則3 ボール 「テニス規則」に基づいて行われるトーナメントで使用するボールは、付則?の規格に合ったものでなければならない。 国際テニス連盟(以下ITF)は、ボールそのもの、またはボール新製品の原型が、付則?の規格に合っているか、あるいはプレーに適しているかいないかの裁定をする。ITF自身が問題提起したものを裁定する以外に、こうしたことに誠実な関心を持っているプレーヤー個人、用具製造業者、各国テニス協会およびその会員等の諸団体からの要請に対しても裁定する。これらの裁定と適用は、ITFの定めるrテニス規則審理規定」(付則VI 本書では省略)に基づいて行われる。 トーナメント主催者は、トーナメントを開催する前に、以下のことを公表する。 a. 試合に使うボールの数 (2球、3球、4球、または 6球)。 b. もしボールチェンジを行なうのであれば、その仕方。 もしボールチェンジを行うのであれば、下記のどちらかとする。 ?. あらかじめ決めておいた奇数ゲーム終了後に換える。この場合、試合での最初のボールチェンジは、ウォームアップでの消耗を考えて、2ゲーム早く行う。タイブレーク・ゲームは、ボールチェンジに関して1ゲームと計算する。 タイプレーク・ゲームが始まるときには、ボールチェンジをせず、次のセットの第2ゲームの前までそれを遅らせる。 ?. セットの第1ゲームが始まるときに換える。 インプレー中にボールが破れたら、そのポイントをやり直す。 規則4 ラケット テニス規則に基づいて行われるトーナメントで使うラケットは、付則?の規格に合ったものでなければならない。 ITFは、ラケットそのもの、またはラケット新製品の原型が、付則?の規格に合っているか、あるいはプレーに適しているかいないかの裁定をする。これについては、ITF自身が問題提起したものを裁定する以外に、こうしたことに誠実な関心を持っているプレーヤー個人、用具製造業者、各国テニス協会およびその会員等の諸団体からの要請に対しても裁定する。これらの裁定や適用は、ITFの定める「テニス規則審理規定」(付則?本書では省略)に基づいて行われる。 規則5 ゲームの中のスコア a) スタンダード・ゲーム スタンダード・ゲームでは下記のように得点を数え、サーバーの得点が先にアナウンスされる。 ●ポイントなし 0 ラブ ●1ポイント 15 フィフティーン ●2ポイント 30 サーティ ●3ポイント 40 フォーティ ●4ポイント ゲーム もし両方のプレーヤー・チームが3ポイントずつ取れば、スコアはデュースとなる。デュースのあと次のポイントを取ったプレーヤー・チームが、アドバンテージとなる。その同じプレーヤー・チームが次のポイントも取れば、そのプレーヤー・チームはそのゲームの勝者となる。反対に、相手が次のポイントを取れば、再びデュ一スとなる。デュースになったあと、連続 2ポイントを取ったプレーヤー・チームがそのゲームの勝者となる。 b) タイブレーク・ゲーム タイブレーク・ゲームでは、「ゼロ」、「ワン(1)」、「ツウ(2)」、「スリー(3)」‥と得点を数える。相手より 2ポイント以上の差をつけて先に7ポイント取ったプレーヤー・チームがそのタイブレーク・ゲームとセットの勝者となる。2ポイントの差がなければ、2ポイントの差がつくまでタイブレーク・ゲームを続ける。 サーブをする順番のプレーヤーが、タイブレーク・ゲーム第1ポイントのサーバーとなる。続く2ポイントは、相手がサーブする(ダブルスではサーブをする順番のプレーヤー)。その後はタイブレーク・ゲーム終了まで、2ポイントごとに相手とサーブを交代する(ダブルスのパートナー同士は、そのセット中と同じ順番でサービスをする)。 タイブレーク・ゲーム第1ポイントのサーバーは、次のセット第1ゲームのレシーバーとなる。 ITFが認めるほかのスコアの方法については付則?に記載する。 規則6 セットの中のスコア セットの中のスコアにはいくつかのやり方がある。その主なものは「アドバンテージ・セット」と「タイブレーク・セット」の2つである。トーナメント主催者はどちらを採用するか事前に発表し、タイブレーク・セットを採用する場合には、最終セットをタイブレーク・セ ットで行うのかアドバンテージ・セットで行うのかも、公表しなくてはならない。 a) アドバンテージ・セット 相手より2ゲーム以上の差をつけて、先に6ゲーム取ったプレーヤー・チームがそのセットの勝者となる。2ゲーム差がなければ、2ゲームの差がつくまでそのセットを続ける。 b) タイブレーク・セット 相手より2ゲーム以上の差をつけて、先に6ゲーム取ったプレーヤー・チームがそのセットの勝者となる。ただし、スコアが6ゲームオールになった場合は、タイブレーク・ゲームを行う。 ITFが認めるほかのスコアの方法については、付則IVに記載する。 規則7 試合中のセットスコア 試合はベストオブ 3セット (2セット取った方が勝者)、または、ベストオブ 5セット (3セット取った方が勝者)で行われる。 ITFが認めるほかのスコアの方法については、付則IVに記載する。 規則8 サーバーとレシーバー プレーヤー・チームはネットをはさんで反対側に立つ。ポイントを始めようとして、最初にボールを打つプレーヤーをサーバーといい、そのボールを返球しようとするプレーヤーをレシーバーという。 規則9 エンドとサービスの選択 試合の最初のゲームで、どちらのエンドを選ぶか、または、サーバーとレシーバーのどちらを選ぶかは、ウォームアップ前にトスで決める。トスの勝者は下記のどれか1つを選ぶことができる。 a. 試合の第1ゲームでサーバーになるかレシーバーになるかを選ぶ。この場合、トスの敗者はエンドを選ぶ。 b. 試合の第1ゲームのエンドを選ぶ。この場合、トスの敗者はサーバーかレシーバーのどちらかを選ぶ。 c. トスの敗者に、上記のどちらかを先に選ばせる。 規則10 エンドの交代 プレーヤーは、各セットで、奇数ゲームが終了したらエンドを交代する。セットが終了したとき、合計ゲーム数が奇数ならエンドを交代するが、偶数の場合は、次のセットの第1ゲームが終了するまでエンドを交代しない。タイブレーク・ゲーム中は、6ポイントごとにエンドを交代する。 上記の方法に加えて、新たなエンドの交代方法が認められたので、付則?を参照。 規則11 ボールインプレー フォールトまたはレットがコールされない限り、サービスが打たれた瞬間からポイントが決まるまでボールはインプレーとなる。 規則12 ラインに触れたボール ラインに触れたボールは、コート内に正しく入ったものとみなされる。 規則13 パーマネント・フィクスチュアに触れたボール インプレーのボールが正しいコート内に弾んだあとパーマネント・フィクスチュアに触れたら、そのボールを打ったプレーヤーの得点となり、地面に落ちる前に触れたら、そのボールを打ったプレーヤーの失点となる。 規則14 サービスの順序 スタンダード・ゲームでは、各ゲームが終了したら、そのゲームのレシーバーが次のゲームではサーバーになり、サーバーはレシーバーになる。 ダブルスでは、セットの第1ゲームでサーブするチームは、その第1ゲームでどちらのプレーヤーがサーブするかを決める。同じように、第1ゲームでレシーバーになったチームは、第2ゲームが始まる前に、どちらのプレーヤーがサーブするかを決める。第1ゲームでサーブしたプレーヤーのパートナーは第3ゲームでサーブし、第2ゲームでサーブしたプレーヤーのパートナーは第4ゲームでサーブする。この順番はそのセットが終わるまで続けられる。 規則15 ダブルスでのレシーブの順序 セットの第1ゲームでレシーブするチームは、そのゲームの第1ポイントをどちらのプレーヤーがレシーブするか決める。同じように、相手チームは第2ゲームが始まる前に、そのゲ十ムの第1ポイントをどちらのプレーヤーがレシーブするか決める。第1ポイントをレシーブしたプレーヤーのパートナーは第2ポイントのサービスをレシーブする。この順番はそのゲームとセットが終わるまで続けられる。 レシーバーがサービスを返球したあとは、チームのどちらのプレーヤーがボールを打ってもよい。 規則16 サービス サービスのモーションを開始する直前、サーバーは、ネットに向かってベースラインの後方で、センターマークとサイドラインの仮想延長線内に両足とも入っているよう静止して立つ。 そのあと、サーバーはボールを手から空中へはなし、そのボールが地面に落ちる前にラケットで打つ。サービスのモーションは、ラケットがボールに触れたときか、空振りしたときに終わる。片手しか使えないプレーヤーは、ボールをほうり投げるのにラケットを使ってもよい。 規則17 サービスの仕方 スタンダード・ゲームでサービスをする場合、サーバーは右コートと左コートのうしろに交互に立ち、各ゲームとも右コートからサービスを始める。 タイブレーク・ゲームでは、サービスは左右のコートのうしろから交互に行い、第1ポイントは右コートからサービスを始める。 サーブされたボールは、レシーバーがそれを返球する前に、ネットを越えて対角方向のサービスコート内の地面に落ちなければならない。 規則18 フットフォールト サーバーは、サービスのモーション(開始から終了まで) の間、 a. 歩いたり走ったりして、立っている位置を変えない。しかし、足を少し動かすぐらいは構わない。 b. どちらの足も、ベースラインまたはその内側のコートを踏まない。 c. どちらの足も、サイドラインの仮想延長線外側の地面に触れない。 d. どちらの足も、センターマークの仮想延長線を踏まない。 もしサーバーが上記のどれかにに違反すれば、フットフォールトになる。 規則19 サービス・フォールト 下記の場合のサービスはフォールトになる。 a. サーバーが規則16、17、および 18に違反したとき。 b. ボールを打とうとしたが打てなかったとき。 c. サーブされたボールが地面に落ちる前に、パーマネント・フィクスチュア、シングルス・スティックまたはネットポストに触れたとき。 d. サーブされたボールがサーバー自身またはサーバーのパートナーに直接当たるか、または着衣・持ち物に触れたとき。 規則20 第2サービス 第1 サービスがフォールトであれば、そのサービスが誤ったコートから打たれたのではない限り、フォールトしたと同じ側のコートから、速やかに第2サービスを打つ。 規則21 サーブとレシーブをするとき サーバーはレシーバーの用意ができるまでサーブしない。一方、レシーバーは、サーバーの理にかなったペースに合わせ、サーバーがサーブしようとする時までに、返球の用意をする。 レシーバーがサービスを意識して返球した場合は、レシーバーの用意ができていたとみなす。レシーバーの用意ができていなかったと判明すれば、そのサービスをフォールトにすることはできない。 規則22 サービスのレット 下記の場合、サービスはレットである。 a. サーブされたボールが、ネット、ストラップまたはバンドに触れたが、レシーバー側のサービスコート内に正しく入った場合、または、それらに触れたあと、地面に落ちる前にレシーバーまたはレシーバーのパートナー、または、その着衣、持ち物に触れた場合。 b. レシーバーが返球の用意ができていないときにサービスが打たれ場合。 サービスレットの場合、そのサービスはしたことにはならず、サーバーはもう1度そのサーブをやり直すことができるが、1つ前のフォールトを取り消すことはない。 上記に加えて、新たなサービスレットについてのやり方が認められたので、付則?を参照。 規則23 レット 第2 サービスでサービスのレットがコールされた場合を除いて、レットがコールされたらそのポイントはやり直しとなる。 規則24 プレーヤーの失点 下記の場合、プレーヤーは失点する。 a. 2回続けてフォールトしたとき。 b. インプレーのボールを、2回バウンドするまでに返球できなかったとき。 c. 返球が、入れるべきコートの外の地面に着地または着地の前に何かの物体に当たったとき。 d. 返球が、バウンドする前に、パーマネント・フィクスチュアに当たったとき。 e. レシーバーがサービスをバウンドさせる前に返球したとき。 f. インプレーのボールをラケットで故意に運んだり、または止めたり、ラケットで故意に2度以上触れたとき。 g. インプレー中はいつでも、プレーヤー、またはそのプレーヤーのラケット(手に持っているかいないかに関係なく)、着衣または持ち物が、ネット、ネットポストまたはシングルス・スティック、コード、ストラップ、バンド、または相手コートに触れたとき。 h. ボールがネットを越して来る前に打ったとき。 i. インプレーのボールが、プレーヤー、そのプレーヤーが手に持っているラケット以外の着衣または持ち物に当たったとき。 j. プレーヤーの手から離れたラケットに、インプレーのボールが当たったとき。 k. インプレー中、故意に著しくラケットの形を変えたとき。 l. ダブルスで、返球しようとして、両方のプレーヤーがボールに触れたとき。 規則25 有効返球 下記の返球は有効である。 a. ボールが、ネット、ネットポストまたはシングルス・スティック、コード、ストラップ、またはバンドに触れたとしても、それを越えて正しく相手のコート内に入ったとき。ただし、規則2 および 規則24d.が起こった場合を除く。 b. ボールがバウンドしたあと、逆回転がかかるか風に吹かれるかして、ネットを越えて戻ったとき、そのボールをプレーヤーがネット越しに正しく返球したとき。ただし、そのとき、規則24 に違反した場合は失点する。 c. ネットポストの外側を通ろうしている返球が、ネットの高さより高いか低いかに関係なく、ネットポストに触れたがコートに正しく入ったとき。ただし、規則2 および 規則24d. が起こった場合を除く。 d. 返球が、シングルス・スティックとダブルス用ネットポストの間にあるコードの下を、ネット、コード、またはネットポストに触れることなく、コートへ正しく入ったとき。 e. ネットの自分側で打ったあと、ラケットがネットを越えて相手側へ突き出たとしても、そのボールがコートに正しく入ったとき。 f. インプレーのボールがコート内に転がっていた別のボールに当たったが、インプレーのボールを返球したとき。 規則26 妨害 インプレー中、相手が故意にそのプレーを邪魔した場合は、相手の失点になる。しかし、相手が故意ではなく無意識にプレーを妨げた場合、または、プレーヤーに責任のない何かの物体がプレーを妨げた場合は、ポイントのやり直しとなる。(パーマネント・フィクスチュアは含まない) 規則27 誤りの訂正 テニス規則にかかわる誤りが発見されたときは、誤りに気づくまでに行われたポイントは、原則としてすべて有効とし、下記に従ってその誤りを訂正する。 a. スタンダード・ゲーム、タイブレーク・ゲームにおいて、サーバーが誤ったサイドからサーブするのが発見されたときは、ただちに誤りを訂正し、スコアに応じた正しいサイドからサーブする。誤りが発見される前にフォールトしたサービスは、成立する。 b. スタンダード・ゲーム、タイブレーク・ゲームにおいて、プレーヤーが誤ったエンドにいることが発見されたときは、直ちに誤りを訂正し、スコアに応じた正しいエンドからサーブをする。 c. スタンダード・ゲーム中、サーバーの順番が間違っていたことに気づいたときは、気づきしだい、本来のサーバーに代わる。しかし、気づいたとき、すでにゲームが終了していた場合は、入れ替わったままの順番で続ける。この場合、ボールチェンジは、予定されていたゲーム数の1ゲーム後に行う。間違いに気づいたとき、相手がすでに打っていたフォールトは取り消す。 ダブルスで、パートナー同士のサービスの順番が聞違っていた場合は、誤りに気づく前に打たれていたフォールトは取り消されない。 d. タイブレーク・ゲーム中、サービスの順番が間違っていることに気づいたときは、偶数ポイントが終わったあとで気づいた場合はただちに正しい順番に戻し、奇数ポイントが終わったときに気づいた場合は入れ代わったままでプレーを続ける。誤りに気づく前に打たれたサービスのフォールトを取り消す。 e. ダブルスで、パートナー同士のサービスの順番が間違っていた場合は、誤りに気づく前に打たれたサービスのフォールトは取り消さない。 f. スタンダード・ゲームまたはタイブレーク・ゲームのダブルスにおいて・パートナー同士のレシーブの隊形が入れ替わっていることに気づいたときは、そのゲームだけは間違ったままでプレーを続け、そのチームが次にレシーブする順番のゲームになったときに本来の隊形に戻す。 g. アドバンテージ・セットでプレーすると決められていたのだが、6ゲームオールになったとき、誤ってタイブレーク・ゲームでプレーしてしまった。 最初の1ポイントだけをプレーしたのであれば、ただちにアドバンテージ・セットに戻し、第2ポイントがインプレーになったあとで気づいた場合はこのセットだけはタイブレーク・セットでプレーを続ける。 h. タイブレーク・セットでプレーすると決められていたのだが、6ゲームオールになったとき、誤ってスタンダード・ゲームでプレーしてしまった。 最初の1ポイントだけをプレーしたのであれば、直ちにタイブレーク・セットに戻し、第2ポイントがインプレーになった後で気づいた場合はそのセットはアドバンテージ・セットでプレーを続ける。その後、8ゲームオールまたはそれ以上の偶数ゲームになったとき、タイブレーク・ゲームをする。 最終セットはマッチタイブレーク方式でプレーすると決められていたのだが、誤ってアドバンテージ・セットまたはタイブレーク・セットでプレーしてしまった。 最初の1ポイントだけをプレーした場合はただちにマッチタイブレーク方式に戻し、第2ポイントがインプレーになった後で気付いた場合は、3ゲームを先に取ったプレーヤー・チームがその最終セットの勝者となる。 2ゲームオールになった場合はそこでマッチタイブレーク方式に切り換える。しかし、最終セットの第5ゲームの第2ポイントが始まったあとで気づいた場合は、そのセットはタイブレーク・セットとしてプレーを続ける(付則?参照)。 i. 正しい順序でボールを交換しなかったときは、新しいボールでサーブする順番のプレーヤー・チームが、次にサーブするゲームのときに新ボールに交換する。誤りに気づいたからといって、ゲーム中にボールを換えてはいけない。 規則28 審判員の役割 審判員のついている試合での、審判員の役割と責任については、付則?でくわしくのべる。 規則29 連続的プレー 原則として、試合開始(試合の最初のサービスがインプレーになったとき)から試合が終わるまでは、プレーは連続的に行われる。 a. ポイントとポイントとの間は20秒以内とする。エンドの交代は、90秒以内とする。しかし、各セット第1ゲーム終了後とタイブレーク・ゲーム中は、エンドを交代するときでも休憩はできない。 各セットが終わったときは、120秒以内のセットブレークを取ることができる。 上記で許された時間は、ポイントが終わった瞬間から次のポイントの第1サービスが打たれるまでの間とする。 プロサーキットの主催者は、ITFに対し、エンド交代時の90秒、およびセットブレーク時の120秒について、時間を延長するための承認申請をすることができる。 c. プレーヤーの不可抗力で、ウエア、シューズ、用具(ラケット以外)が破損するか、交換しなければならないときは、その問題解決のために必要な時間の延長が認められる。 d. 体調を回復するために、定められた時間以外に、余分な時間は与えられない。 ただし、医療上の手当てが許される状態のプレーヤーに対しては、1回3分間の治療時間が認められる。 トイレットや着替えは、トーナメントの前に発表されている限られた回数の中断が認められる。 d. トーナメント主催者は、トーナメント開始前にあらかじめ発表していれば、試合中、10分以内の休憩を取ることを認めてもよい。この休憩は、5セットマッチの第3セット終了後か、3セットマッチの第2セット終了後に取ることができる。 e. ウォームアップ時間は、トーナメント主催者が別の決定をしない限り、5分以内とする。 規則30 コーチング 耳に聞こえるものであろうと目に見えるものであろうと、また、どのような形であろうと、プレーヤーに対する情報伝達、助言、指図等はすべてコーチングとみなす。 コートのベンチにキャプテンがいるチーム対抗戦では、そのキャプテンは、セットブレークまたはエンド交代のとき、プレーヤーにコーチをしてもよい。ただし、各セット第1ゲーム後とタイブレーク・ゲーム中のエンド交代のときにしてはいけない。 チーム対抗戦以外の試合では、コーチングはいっさい許されない。 付則?ボールについて a. ボール表面は、均一に平らで滑らかな繊維製のカバーで包まれ、白色または黄色であることを要する。継ぎ目のある場合は、縫い目のないものでなければならない。 b. ボールはタイプ別に分類される。以下の表に示す条件を満たして製造されなければならない。 c. ボールのバウンド、大きさおよび変形量のすべてのテストのやり方は、以下の規則に従って行われる。 以下、製造ボール諸規則は省略する。(ITF Rule of Tennis-Regulatios Appendix I 参照) 付則?ラケットについて a. ストリングをフレームに差し込む箇所、またはストリングとフレームの接地点で区切られた、ストリングパターンとして限定された最小の面積をラケットの打球面とする。ラケットの打球面は平面で、フレームに結合したストリングが、交差した個所において交互に交錯し、または接着して十文字に交わった模様を成していなければいけない。更にストリングの張り上がり模様は、おおよそ均一でなければならず、特に、中央部において他の部分より密度が薄くてはいけない。ラケットは両面のプレー特性が同一になるように設計され、ストリングが張られていなければならない。ラケットには、附属物、突起物または装置をとりつけてはいけない。ただし、摩耗または振動を抑制し、または予防するためだけの目的で、あるいはフレームの重量配分を変えるためだけの目的で取り付けることは許される。これらを用いる場合、その目的のため、サイズおよび使う箇所が合理的でなければならない。 b. ラケットのフレームは、ハンドルを含め、全長で73.7cmを超えてはいけない。ラケットのフレームは全幅で31.7cmを超えてはいけない。打球するために張られているストリング面は、全長で39.4cm、全幅で29.2cmを超えてはいけない。 c. フレームには、ハンドルおよびストリングを含め、インプレー中、ラケットの形状を著しく変えることができるような装置、または、ラケットの縦軸方向への重量配分を著しく変えることによって、スイングの慣性モーメントに変化を与え得るような装置、または、インプレー中、ラケットの性能に影響を及ぼす、なんらかの物理的特性を故意に変えるような装置をとりつけてはいけない。どのような方法によっても、ラケットのプレー性能に変化を与えるような動力源を、ラケットの内外部に組み込んだり取り付けたりしてはいけない。 d. ラケットには、試合中に画面や音声によるアドバイスや指示が与えられるような通信機器をつけてはならない。 |