第176回 アスリート飯 ラグビー選手の食事:食材選びの工夫

アスリートフードマイスター2級の村田英理子が
現役ラグビー選手への食事サポート法を紹介します。

皆さんこんにちは!村田英理子です。主人は現役プロラグビー選手の村田毅(むらたつよし)です。現役ラグビー選手の食事サポートを全5回でお届けします。今回は第3回の【食材選びの工夫】です。

コラムをご覧の皆さまには、仕事や育児との両立の中で、やりくりしていらっしゃる方も多いのではと思います。私もそうです。毎日バタバタと料理をしなければいけない中で、少しの知識でより効果的なサポートに繋がる食材選びの工夫(お肉編)をご紹介します。

○食材選びについて○
お肉と言っても種類はさまざま。牛・豚・鶏・ラム…。部位もロース・モモ・肩…。
それぞれの特徴を知って、献立に織り込むよう気を付けています。

お肉の代表的な部位の「たんぱく質・脂質の含有量」を整理しました。



パッと見て直感的に分かる表が欲しく、作ってみました。
どうでしょう?こう見比べてみると、同じ豚でも、バラとモモでは大違いですね。

より質の高いサポートをおこないたい、でも細かい栄養素は覚えきれない…そんな悩みを持つ方も少なくないはず。私もその一人です。

主人をサポートする上で、一番気にしているのはたんぱく質・脂質のバランス。次に、ビタミン・ミネラルです。鉄分が多いのは牛の赤身、ビタミンB1が多いのは豚など、それぞれビタミン・ミネラルの特徴はありますが、何よりもまずは、たんぱく質・脂質のバランスだと考えています。

食材ごとの特徴を知っていれば、本コラム第174回でご紹介した「試合に向けた一週間の献立」を考える時、
・週前半:高脂質OKタイミング → 豚バラ肉・牛・ラム
・試合直前:低脂質タイミング → 鶏・豚モモ肉
のような具体的な食材選びが、より簡単にできます。

鶏ササミが低脂質・高たんぱくである事は有名ですが、そればかり食べると栄養は偏ってしまいます。お肉に含まれるビタミン・ミネラルも上手に摂るべく、試合のスケジュールと相談しながら、まんべんなく食べるように心掛けています。

私の買い出しは、週末に1回+平日の安売り曜日に1回の計2回が基本ペース。その他に、約1ヶ月半に1度、大型スーパーでお肉各種<豚肩ロースかたまり2kg、豚コマ(モモ・ウデ)2kg、鶏ムネ肉2.4kg、牛肩ロース切り落とし2kg>を買い込み、300gずつ冷凍保存しています。普段のお肉はこのストックから使い、一回分で買いたいものはスーパーで仕入れています。

試合週前半のこの日は、ラム肩肉がメイン。
ラム肉は比較的高脂質ではありますが、ビタミン・ミネラルの栄養価には大注目しています。

○ラム肩の栄養素
鉄分:豚肩ロースの約2倍
・たんぱく質の代謝を助けるビタミンB6:牛肩ロースの約2倍
・成長を促進し、糖質からエネルギーを作り出すビタミンB1:牛肩ロースの約2倍

・ラムのしょうが焼き(ラム肩肉、たまねぎ)
・サラダ(ベビーリーフ、赤黄パプリカ、プチトマト)
・かぼちゃそぼろ煮(かぼちゃ、豚ひき肉)
・五目煮(ひじき、人参、干し椎茸、大豆、こんにゃく)
・ごま和え(ブロッコリー、おくら)
・お味噌汁(なめこ、豆腐、わかめ)
・ヨーグルト(ブルーベリー、はちみつ)

同じしょうが焼きでも、豚肉とラム肉では摂取できる栄養が変わるので使い分け。ラム独特の臭みも、醤油・お酒・生姜に一晩漬け込んでおけば軽減されますよ。

赤血球は衝撃を受けるたびに失われるとも言われるので、ラグビーのような激しいコンタクトスポーツは要注意!鉄分不足を改善するためにも、村田家ではラム肉を積極活用しています。

食材ごとの特徴を知って、タイミングに合わせて取り入れみてくださいね!

~ここで少しラグビーのお話~
主人の所属する日野自動車レッドドルフィンズは、1/20(土)に昇格をかけた入替戦に挑みます。応援よろしくお願いします!!

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アスリートフードマイスター養成講座
http://athlete-food.jp/
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●アスリートフードマイスター2級
村田 英理子 (むらた えりこ)
食生活アドバイザー(2級)・オーガニック料理ソムリエの資格も保持。
プロラグビー選手との結婚を機に栄養学の勉強を本格化。
「食卓に栄養と彩りを」という想いを大切に主人 村田毅をサポート。
ラグビーというコンタクトスポーツで酷使し続ける身体を守ることを基本に、
更なるパフォーマンス向上の手助けとなる食事学を伝授します。

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