第113回 ちゃんこ鍋で体の調子を整える!~夏の鍋のススメ~

ジュニア・アスリートフードマイスターの立花夢果が
生活に身近に取り入れられるアスリートフード入門をお伝えします。

 みなさん、こんにちは。立花夢果です。そろそろ梅雨の季節…やる気が出なかったり疲れやすくなったり、また食欲不振や体のだるさなど覚える方も多いでしょう。体調を崩すアスリートも多いようです。

 実は私もここ数年、梅雨頃に体調を崩しています。
 高熱が何回も続き、去年はひどい風邪から、喘息などに縁がなかった私がまさかの気管支喘息になったんですよ!!咳が止まらず呼吸がしづらく、本業の歌う事もままならない状態に。歌の先生にも、気管支喘息持ちの歌手なんて聞いたことがない!といわれ絶句しました。

 そんなわけで、私も毎年体調を崩す鬼門!のこの時期。さてさて、どのような事に気をつけたらよいのでしょうか。
 私と同じ喘息症状の出る方は風邪が大敵。特に梅雨の時期は気温の低下や雨に濡れて風邪をひきやすく、また台風などで気圧が低くなると体は普段よりも酸素が少ない状態になり、疲労感やストレスが蓄積されます。その結果アレルギー反応や自律神経の乱れなどが起こるのです。
 冷たいものを取り過ぎて、体が冷えると新陳代謝の機能が低下し、また自律神経の失調により急激な気温の変化に対応できず、体調に悪い症状が出てしまうのです。
 対策としては、まずは体温の温度差をなくす事。私の喘息の基となったひどい風邪の原因が、きつくクーラーの効いた部屋で長時間過ごしたことでした。今ではストールやカーディガンは欠かせないものとなっています。

 食品面での体の冷え対策で、私がオススメしたいものは『ちゃんこ鍋』です。一般的には冬の食べ物のイメージですが、今巷で空前のブームとなっている大相撲の力士は、季節に関係なく一年中食べています。
アスリートは試合やトレーニングなどにより体だけでなく内臓も疲れている場合があります。また冷えによる血行不良から胃の吸収力が低下し栄養不足になりがち。体が温まる事により血行がよくなり、生で食べるより消化がいいのです。
 さらに体の調子を整えるのに必要な栄養素はビタミンです。特にビタミンB群の摂取量が少ないと運動能力が低下してしまいます。相撲では手をつくと負けなので、豚などの四足の動物は縁起が悪いとされていまして、ちゃんこ鍋には二本足の鶏が使われる事が多いのです。鶏肉にもビタミンB1が多く含まれています。
さて、風邪予防の為の夢果流ちゃんこ鍋を作ってみました!材料と栄養素・効果は下記の通り…。

・まずほうれん草、にんじんに含まれるビタミンAは、皮膚や喉、鼻などの粘膜を正常に保ち風邪の予防に役立つ。
・次にキャベツ。ビタミンCが多く含まれ、風邪の予防や疲労回復、美肌効果がある。
・白ねぎには免疫力を高めるカロテンや、風邪をひいた時は白ねぎ!と言われるように殺菌作用がある。
・木綿豆腐は不足しがちなカルシウムを多く含み、たんぱく質は筋肉の維持に役立つ。
・鶏のささ身はたんぱく質の他、肌のハリと艶を保つ効果があるコラーゲンも多く含む。
・エノキダケはビタミンB1、B2、食物繊維を多く含み、冷え症やダイエット効果がある。
・出汁はしょうが白湯。いまはポーションタイプの鍋の素があり便利。しょうがの発汗作用で体がぽかぽかに。
・野菜を加熱する事でビタミンB1が水に溶けやすくなり、鍋の出汁ごと食べると体に取り入れやすい。
・最後に振りかけた白ゴマは、ビタミンB1の吸収を高めるミネラルが豊富でアンチエイジング効果もある。

 このようにちゃんこ鍋は栄養バランスがよく、低カロリーで良質なたんぱく質が採れ風邪の予防にもアスリート食にもとても優れた料理なのです。
力士が一年中元気で、また肌が美しいのは、ちゃんこ鍋で体を温めながら、汗もかき体調を整えているからなのだな!と思います。
 みなさんも夏ちゃんこで、梅雨を楽しく元気に乗り切りましょう!!

●ジュニア・アスリートフードマイスター
立花 夢果 (たちばな ゆめか)
『弾丸☆野球シンガー』をキャッチフレーズに、主に関東でライブ活動中。
短大の食物栄養学科を卒業。食品科学技術認定、中級バイオ技術認定などの、食品や研究に関する資格を持つ。
趣味はスポーツ観戦(特に野球と相撲)。野球知識検定4級を取得。
野球のイベントやラジオ、雑誌などに出演歴多数。歌手の傍ら食の知識や特技の料理を生かし、飲食業にも関わっている。
アスリートの「食」という違った視点からもスポーツを知りたくて、ジュニア・アスリートフードマイスターの資格を取得。
ブログ http://ameblo.jp/yumeca6/

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