第81回 飛行機移動8種の神器

アスリートフードマイスターの池田 清子が
実践している食生活のほか、海外の食事情などについてもお伝えします。

マウンテンバイクプロアスリートの主人、池田祐樹に同行し、有り難いことに今年も世界中を遠征で飛び回っています。環境が許す限り私も同行しているのですが、国から国へ飛行機などを乗り継いでいて思うことは、移動は「ものすごい労力を伴う」ということ。そして油断すると喉が痛くなる・風邪を引くなど体調までも崩しかねないということです。万が一そんなことになれば、折角過酷なトレーニングで積み重ねてきたレースへの準備も水の泡。スタートラインに万全な態勢で臨むためにも、絶対に体調を崩さない様、飛行機の中での過ごし方には特に注意しています。それは競技者だけでなく、同行する人間も同じ。風邪を引いて移してしまっては、元も子もありませんよね。

今回はとりわけ“飛行機”に乗って移動する際の必須アイテム、そして特に注意するべき点をご紹介します。

<これだけは外せない8種の神器>
「機内には厳選した使えるアイテムを持ち込みたい」と毎回考え、何度かの失敗を経て習得した、体調を崩さない為のマストアイテムをご紹介します。

左から時計回りに
① コンプレッションソックス
② 大判のハンカチ(もしくはストール)
③ ウォーターボトル
④ マッサージグッズ(頭皮用)
⑤ 携帯用消毒ジェル
⑥ スナック
⑦ パソコン用メガネ
⑧ マスク

一つずつ解説を。
まず、①コンプレッションソックスは“むくみ防止・血流を促すため”にも欠かせません。座位でいることに加えて上空は気圧が低いため、血流が滞りやすくなります。その後の体調、ひいてはパフォーマンスにも影響します。コンプレッションソックスを履くことでかなり軽減されるので、機内に乗り込む前に履いておくのが私達の定番です。

②大判のハンカチも大活躍。これは、ストールの代用品として使用します。ブランケットは機内で借りることが出来ますが、こちらは寒い時に首に巻いて冷え防止。この1枚があるかないかで身体の冷え方がかなり違って来ます。機内の温度は変わり易いので「目覚めた時に首が冷えていた」ということがないように。

③ウォーターボトルと⑧マスク。機内はとても乾燥しています。ウイルスは乾燥状態で繁殖するので、風邪やインフルエンザにかかりやすい状況と言えます。ウイルスからのガード、そして喉を潤す為にもマスクは有効です。水分補給もこまめに行いましょう。保安検査場での荷物検査が終わったら水を買いましょう。私は乗り継ぎなどで時間がなく購入出来なかった時のために、空のウォーターボトルを持ち歩いています。機内でCAさんにお願いすると、水を入れてもらうことができます。離陸すると飲み物は出て来ますが、気流が悪いとかなりタイミングが遅くなることがありますので、いつでも自分のタイミングで飲めるといいですね。水分が不足すると、エコノミー症候群になる可能性もありますので、お忘れなく。

④マッサージグッズの中でも私はこの頭をほぐしてくれるものが一番のお気に入りです。数時間毎に頭皮をマッサージして、血流をよくします。頭をマッサージすることで、眼や肩のコリも軽減されます。

⑤携帯用ジェルと⑥スナック。横移動は時差が発生するため、出来るだけ現地の時間に合わせて食事を摂る様にしています。とは言え、機内食ですと出発した国の時刻で出てくることが多いので好きな時につまめるスナックは必ず持ち込みます。中でもナッツは腹持ちも良くておススメです。どの国に行っても比較的手に入りやすいですが、油・塩不使用のものをチョイス。食べる際は消毒ジェルを使用し、出来るだけ感染のリスクを避けます。

⑦パソコン用メガネは、パソコンを使用する以外にも、座席のモニターで映画などを楽しむ時にもオン。眼精疲労を軽減することは、アスリートにとってとても大事なことだと考えるからです。また、暗闇で見ない、長時間使用しないということも大切ですね。

また、持ち物の他に機内で重要なことが。
それは、出来るだけ血流をよくすること。トイレに言った際にはついでにストレッチをするとよいでしょう。「第二の心臓」と言われるふくらはぎをマッサージするのも効果的です。短い時間でもトイレ内や空きスペースを使ってこまめに身体をほぐすことで、疲労も軽減します。

以上のことを心がけ、日々飛行機へと乗り込んでいます。
アスリートのみならず、ご旅行や仕事での移動の際にもご参考になれば幸いです。

●アスリートフードマイスター
池田 清子(いけだ さやこ)
アスリートフード研究家。夫はマウンテンバイクプロライダー、池田祐樹選手(トピーク・エルゴンレーシングチームUSA所属)。モデル事務所でのマネージャー経験を活かし、現在は夫のマネージメントを行う。「五感で食べる」をモットーに、カラーコーディネーターの資格を生かした色彩豊かな食卓と、満足感と栄養バランスを兼ね備えた献立を研究する日々。

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