第107回 腸内ケアで体調を整える ~食物繊維のアレンジレシピ~

ジュニア・アスリートフードマイスターの奥出貴子が
手軽に始めるアスリートフード活用法をお伝えしていきます!

 スポーツをされている皆さんは、日頃から糖質やたんぱく質、ビタミン類等の栄養バランスが取れた食事を意識されていると思いますが、アスリートにとって意外と不足しがちなのが『食物繊維』です。
 食物繊維は、五大栄養素(糖質・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル)に加えて“六大栄養素”と言われ、私たちの体には欠かせない栄養素のひとつなのですが、直接エネルギーになったり代謝を高める等の働きがないため、つい後回しになりがちです。ではここで、改めて食物繊維のからだへの作用を確認していきましょう。

 食物繊維の主な効果として、便秘の予防・改善など腸の働きを整える作用(腸内で善玉菌を増やす効果)が上げられます。もちろんこれは、アスリートの体調管理においてもとても大事なこと。特に、思うように動けない時や試合等のプレッシャーがある場合には、ストレスによって便秘を引き起こすことも・・・。お腹にガスがたまっていたり、便秘でお腹が張る等の不調は、十分なパフォーマンスを発揮できなくなる要因となってしまうため、日頃から腸内環境を整えることが必要になります。

 また、食物繊維を摂ることは、体脂肪を気にされている方にも大きなメリットがあります。食物繊維は、胃の中に留まる時間が長く消化吸収のスピードを遅くする作用があるため、糖分や脂肪の吸収を穏やかにし、肥満や生活習慣病の予防にも役立ちます。

 では、からだへの作用別に、食物繊維が含まれる食材をみていきましょう。

<食物繊維を含む食材>==============================
便秘予防/改善
玄米・胚芽米、豆類、きのこ類、いも類、ココア、パセリ、モロヘイヤなどの野菜類
腸内環境を整える(腸内の善玉菌を増やす)/ 糖分・脂肪の吸収を抑える
こんにゃく、海草類、きのこ類、いも類、りんご、バナナなどの果物、ごぼう、おくらなどの野菜類
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※厚生労働省では1日の目標摂取量を20~25g(成人の場合)としていますが、実際の平均摂取量は15g程度(推定)。約10gも不足しているのが現状です。上記の食材を参考に、ぜひ積極的に摂取していきましょう!

それでは今回は、食物繊維の定番メニューである“きんぴらごぼう”を使ったアレンジレシピをご紹介したいと思います。

■腸から元気に!“栄養満載ビビンバ”
<材料>

きんぴらごぼう(※1cm幅くらいに切っておく) 50g
豚ひき肉 100g
しめじ、しいたけなどのきのこ類(※冷蔵庫の残り物でOK) 50g
焼肉のたれ 大さじ2
にんじん、ほうれん草、もやしなどの野菜類
(※冷蔵庫の残り物でOK)
100g程度
●ごま油 大さじ1
●にんにく(すりおろし) 1片分
●はちみつ 小さじ1
●しょうゆ 大さじ1
●塩・コショウ 適宜
卵(※目玉焼きにしておく) 1個
ごはん 適量

<レシピ>
① きのこ類→1cm幅くらい、野菜類→長さ3~4㎝/厚さ2㎜程度の短冊切りにする。
② ●印の調味料を全て混ぜておく。
③ フライパンを熱して豚ひき肉を炒め、火が通ったらきんぴらごぼう・きのこ類を加えてさらに炒めるたら、焼肉のたれで味を整える。(お好みでコチュジャン等を加えてもOK)
④ 野菜類を軽く塩茹でし、水気を切ったら、予め混ぜておいた●印の調味料とあわせる。
 ※この時ビニール袋などに入れて揉みこむと、味がなじみやすい。
⑤ ごはんの上に③の肉味噌と④の野菜、目玉焼きを盛り付けて完成!

☆肉味噌はそのままご飯にかけたり、ご飯に混ぜ込んでおにぎりにしてもgood!!

 食物繊維は体内で合成できない栄養素のため、日頃の食事の中から意識してこまめに摂取することが大事です。からだ作りとともに、目に見えない腸内からコンディションを整えて、より快適にスポーツを行っていきましょう!

●ジュニア・アスリートフードマイスター
奥出貴子(おくでたかこ)
青森県在住。中学生の息子をもつ一児の母。
周りに比べて体が小さく、スタミナもなかったサッカー息子をサポートするため資格を取得。
地元のサッカークラブに携わりながら、コラム執筆やセミナーを実施する等、地方でのアスリートフード普及に取り組んでいる。

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