アスリートフードマイスター2級の篠原知美が
数々のトライアスロン出場経験から“アスリートフード”についてお伝えします。
みなさん、はじめまして、こんにちは。今回より計5回、このコラムを担当させていただくことになりました、アスリートフードマイスターの篠原知美と申します。
私より身長が2cm高くなった娘と、反抗期まっ最中の息子がいるママさんトライアスリートです。
数年前にトライアスロンを始めましたが、パフォーマンスアップのためには、「トレーニング」だけでなく、「休養」、そして「食事」が大事!ということを実感し、この資格を取りました。
私は管理栄養士ではありませんので、今までこのコラムを担当されていた方々のようなすばらしいことや、栄養についての詳細はご説明できないかもしれませんが、 母として、そして何よりも学んだことをトライアスロンの練習やレースを通して自分自身で実践し、経験したことなどをお伝えできればと思っております。
難しいことは書きませんので、気軽な気持ちで読んで頂ければ幸いです。
みなさんは「トライアスロン」という競技をご存知ですか?
まず、泳いで(Swim)→自転車(Bike)こいで→走る(Run)!の3種目を続けて行うスポーツです。
陸上競技に短距離の100m~長距離のフルマラソン42.195km(またはそれ以上)があるように、トライアスロンにも
『スプリント』(Swim:0.75km、Bike:20km、Run:5km)
『オリンピックディスタンス』(S:1.5km、B:40km、Run:10km)
『ミドル』(S:2km前後、B:100km前後、Run:21km前後)
『ロング』(S:3km~、B:180km前後、Run:42.195km)
の種類があり、距離が異なります。
私は、元々陸上部の短距離100mの出身のため、どちらかと言えばスプリントが得意なのですが、スプリントからロングまでこなし、今年の4月には、全日本トライアスロン宮古島大会に3年連続で出場予定です。
宮古島トライアスロン(以下、宮古)は、Swim:3km、Bike:157km、Run:42.195kmの計202.195kmを13時間30分の制限時間内にゴールしなければなりません。途中に制限時間の関門もいくつもあります。
普段のトレーニングはもちろんのこと、この距離をこなすとなると、「何を」 「いつ」 「どのように」食べたらよいのか?
レース向けて、前日、当日、そしてレース後の回復食など、ここで学んだアスリートフード学がいかされます。
レースの日を目標に、 「トレーニング期」、「試合期」、「オフ期」と大まかにわけて食事計画を立てていきます。
トレーニング期とは・・・
レースに向けて練習量を上げていき、カラダを作り、また絞っていく時期です。トレーニングで失った分の糖質、たんぱく質の補給をはじめ、バランスのよい食事をしっかりと。旬のお野菜や果物をふんだんに摂ります。
“旬のもの“は、一般的に栄養価が高く、お値段もお手頃で、何よりもおいしい!
そして今の時季の旬のものと言えば・・・
お野菜では、白菜、小松菜、春菊、菜の花、ほうれん草、長ネギ、大根、ブロッコリー、カリフラワーなど。
最近は、カリフラワーとブロッコリーの中間のフラクタルな ロマネスコもよくお野菜コーナーで見かけますね。
立春とはいえ、寒さ厳しく冷えるので、お鍋にするとカラダも温まりますし、お野菜もたくさんの量を摂ることができます。
お野菜のビタミンBやCは水溶性のビタミンですので、最後に卵(たんぱく質)とご飯やうどんなど(糖質)を入れて雑炊にするとビタミンが溶け出したスープも一緒に摂れますね。。
またビタミンCは熱にも弱いので、生で食べられるものはできるだけそのままで。
我が家で人気なのが、数分でできるこちら!
【春菊と桜えびのサラダ】
①春菊は茎の硬い部分をよけ(硬い部分はおみそ汁などに使用)柔らかい葉っぱと茎の部分をお皿に盛ります。
②その上に、干し桜えび、ピーナッツ(などのナッツ)をパラパラと。
③スイートチリソースをお好みの量かける。
春菊のビタミンA、C、カリウム、食物繊維。そしてカルシウムたっぷりの干し桜えびと、ピーナッツには若返りのビタミンと言われるビタミンEなどが豊富です。
果物では、定番ですが、みかん、いよかん、デコポンなどの柑橘系。これらには、ビタミンC、クエン酸が豊富なため、練習後の疲労回復にもバッチリですね。
そして、この時季の代名詞のいちご!
いちごにはレモンよりビタミンCが多く含まれ、風邪予防、疲労回復、肌荒れなどに効果的。
また色素成分であるアントシアニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。
小粒なもの10粒、大粒で7~8粒食べれば1日に必要な量のビタミンCを摂ることができます。
また、カリウムも豊富でむくみ改善にもよいですね。しかし、利尿作用があるため、長時間の練習の時などは要注意!
いちご狩りの帰りは、トイレが近くなりませんか??(笑)
アスリートフードマイスター養成講座の説明会などでも私がよく言っているのが
『You are what you eat!』と 『おいしく、楽しく、意識して!』
You are what you eat!カラダは食べたものでできている!は最近よく耳にしますね。
『おいしく』はもちろんのこと、テレビやスマホを見ながらではなく、大好きな家族やお仲間などと会話をしながら『楽しく』食べることによって、消化・吸収・代謝が全然違うのです。
また、筋トレやストレッチをする時、どこの筋肉を使っているのか、鍛えたいのかなど、その部分を意識してやりますよね?胃腸も筋肉でできていますので
「栄養あるから仕方なく無理やり食べる」ではなく、
◯「これにはビタミンB1が多く含まれていて、それは糖質を効率よく燃やしてくれてエネルギーになる!」
◯「鉄分が多いので、ラストもバテないぞ~!」
◯「A選手も食べているから、自分もそうなれるかも!」
◯「ビタミンCいっぱいでタレントのBさんみたいにお肌ツルツルに~!」
などなど、意識して食べることによって、栄養価もより吸収できるそうです。
お子さんなどは素直なので、効果テキメンですね!苦手なお野菜もモリモリ食べてくれるように(^_^)b
これが“食育” ですね。
例えば、外食や中食(なかしょく:買ったものを家などに持ち帰って食べること)など、自分で食べるものをチョイスする時、自然によいもの、よい組合せを選べるようになると良いですね!
・・・という感じで、私の経験談を元に、トライアスロンという競技をご紹介しつつ、気軽に読んで頂けるような内容で進めて行きたいと思います。
次週もどうぞよろしくお願いいたします(^_^)/
●アスリートフードマイスター2級
篠原 知美 (しのはら ともみ)
子育てをする2児の母でありながら、現役トライアスリート。第1回木更津トライアスロン(スプリントの部)での初代チャンピオンをはじめ、数々の大会で入賞経験あり。
2015年全日本トライアスロン宮古島大会では、完走率が52.2%という悪天候の中、また故障中にもかかわらず見事完走を果たす。
自らが競技を通して得た経験から、パフォーマンス向上を目指す上で、食の大切さを実感。国際線客室乗務員という前職の経験を活かし、現在アスリートフードマイスターとして、トライアスロンをはじめ、スポーツをする方々への食事指導、AFM養成講座のアテンドスタッフとして後輩の学習サポートや説明会にてアスリートフードマイスターの啓蒙活動に参加中。
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