アスリートフードマイスター1級の杉浦杏奈が
現役サッカー選手の妻ならではのリアルなアスリートフードについてお伝えします。
こんにちは、杉浦杏奈です!旦那さんはサッカー選手の杉浦恭平です。
第二回目となる今回も、現役サッカー選手の妻ならではの内容をお届けします。よろしくお願いします!
まず、前回も書いたサッカー選手のスケジュールです。
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火曜日~金曜日:練習
土曜日:試合(メンバー外の選手は練習)
日曜日:リカバリー(メンバー外・試合に出なかった選手は練習試合)
月曜日:オフ
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火曜日:練習期
水曜日:練習期
木曜日:試合2日前
金曜日:試合前日
土曜日:試合当日
(試合前)
(試合直前)
(試合直後)
(試合後)
日曜日:試合翌日
月曜日:オフ
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チームや監督にもよりますが、上の段のような一週間を毎週繰り返します。
そして我が家では下の段のように区切って食事を考えています。
では、前回の続きとなる木曜日からみていきましょう!
上のスケジュールでいう木曜日、つまり試合2日前からは
・グリコーゲンローディング
・消化しにくい食べ物は避ける
この二つを念頭に置きます。
加えて
・ビタミンB群
・ビタミンC
・クエン酸
これらの栄養素をいつも以上にたくさん摂るよう意識します。
グリコーゲンローディングとは、試合に向けてエネルギー源となる糖質を身体に蓄えることです。
サッカーも90分間プレーする持久力を要するスポーツのため、グリコーゲンローディングをします。
しかし、サッカーは毎週試合があり練習も試合前日まで行われます。マラソン選手のようなグリコーゲンローディングではなく、Jリーグのスケジュールに合ったグリコーゲンローディングを考えなければなりません。
我が家では、試合二日前からゆるいグリコーゲンローディングを取り入れています。
なぜ「ゆるい」かというと、グリコーゲンローディングを意識しすぎて失敗した経験があるからです。
私は 結婚当初、栄養の勉強をし始めてまず覚えたのが「グリコーゲンローディング」でした。
試合に向けて炭水化物をたくさん食べてもらわなきゃ!と、試合2日前からは夕食に大盛りのパスタ、朝も大盛りのごはん。
ごはん、パスタ、うどん、もち、じゃがいも・・・
試合2日前から炭水化物ばかりのメニューで、量も多め。そんなグリコーゲンローディングを毎週続けていたところ、旦那さんの体重が増加してしまいました。(毎週続けていたという部分も失敗の要因です)
体重が増えるということは、身体が重くなり動きにくくなるということ。大失敗です。
グリコーゲンローディングだからといって、消費カロリーとのバランスを無視してはいけません。
そして、いくら糖質を蓄えても、それだけではエネルギーに変えることはできないのです。当時の私は糖質を蓄えることしか考えていませんでした。
蓄えた糖質をエネルギーに変えるには、豚肉などに含まれるビタミンB1が必要です。そしてニンニクやネギなどに含まれるアリシンという物質と一緒に摂るとビタミンB1の吸収率が上がります。
これ以外にも、様々な栄養素が絡み合うことでそれぞれの効果が発揮されます。
そのため、どんなときでも【栄養フルコース型】が基本になるのです。
下にある二枚の写真は試合2日前の朝食と夕食です。
練習期と変わらないように見えますが、【栄養フルコース型】の中で芋類を多く使うようにしています。
全体量を変えず、ごはんやパスタばかり食べなくても、おかずを芋類にすることで高糖質になります。
また、練習期の果物は、柑橘類と旬な果物を出すようにしていますが、試合前は柑橘類とバナナを出します。
これが我が家の「ゆるい」グリコーゲンローディングです!
【試合2日前の朝食・夕食】
朝食
・ごはん(白米)
・味噌汁(さつまいも、たまねぎ、大葉)
・ゆで卵(醤油糀漬け)
・鶏肉の梅和え(鶏胸肉、梅干し、大葉)
・納豆(しらす、ねぎ)
・漬物(きゅうり、長芋、塩麹)
・トマト
・ヨーグルト(バナナ、いちご、ブルーベリー、はちみつ)
・生絞りジュース(りんご、みかん、レモン、にんじん)
夕食
・ごはん(さつまいも、白米)
・味噌汁(かぶ、かぶの葉、春菊、ゆず)
・肉じゃが(じゃがいも、たまねぎ、にんじん、豚ロース)
・キャベツサラダ(キャベツ、りんご)
・マリネ(湯むきプチトマト、パプリカ、たまねぎ、きゅうり)
・おひたし(ほうれん草、しらす)
・かぼちゃ煮
・高野豆腐(長ねぎ)
・ヨーグルト(バナナ、デーツ、きなこ、はちみつレモン)
・果物(オレンジ、いちご)
次回も試合前の食事についてですが、その中でも「消化しにくい食べ物は避ける」ことについてです!
実はこれを一番考えて試合前の食事を作っています。お楽しみに!
◯おまけ◯
キャンプの終盤、旦那さんが顔を骨折してしまいました。手術の必要はなく、数日後からすぐに練習できていたのでよかったのですが、骨がくっつくまで少し時間がかかるということでした。
そんなときはコラーゲンスープを作ります!骨といえばカルシウムを思い浮かべますが、骨の幹となるのはコラーゲンです。手羽元や鶏ガラを臭み消しの青ネギや生姜と一緒に圧力鍋でしっかり煮込んで、スープだけを冷蔵庫で冷やすと、ぷるっぷるのコラーゲンが現れます。脂が浮いて固まるので、取り除けば完成!
製氷器に入れて冷凍しておけば手軽に使えます。味噌汁にも煮物にもちょい足しでコラーゲンが摂れて便利です。もちろん、コラーゲン鍋にすれば塩で味を整えるだけで最高に美味しいです!
煮込んだ手羽元の身も、旨味は抜けていますがカレーに入れたりいろいろと使えます。
コラーゲンの吸収率をあげるビタミンCも一緒に摂って、カルシウムやマグネシウムもしっかり摂って、早く骨折が治りますように!
●アスリートフードマイスター1級
杉浦 杏奈 (すぎうら あんな)
Jリーグでプレーするサッカー選手、杉浦恭平を夫に持つ。
結婚を機に栄養学の勉強を始め、毎日の食事で夫をサポート。基本のスポーツ栄養をベースに新しい食材や食事方法を取り入れ、試行錯誤しながら”杉浦恭平に合った食事は何か”を大切にしている。
杉浦恭平選手(アスリートフードマイスター3級)
静岡学園→川崎フロンターレ→愛媛FC→川崎フロンターレ→ヴィッセル神戸→ベガルタ仙台→ツエーゲン金沢(2017年現在)
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