ジュニア・アスリートフードマイスターの菅野 真喜が
季節に合わせた食事トレーニングで「何を食べるか」「なぜ食べるか」を発信します!
前回も少しふれましたが、6月末のサロマ湖100kmウルトラマラソンに出場しました。
当日は快晴、気温も30℃近くまで上がった様です。結果としては55kmでリタイアです。
暑い中、水分のとりすぎと水を体にかけて体を冷やし過ぎたため、お腹を壊し脱水症状になりました。
前日に100kmウルトラを7回完走している方と話をして、一度だけ完走できなかったのが暑い大会の時、体の冷え過ぎでお腹を壊し途中棄権をしたそうです。それ以来タオルを持って走り、時々お腹を触って冷たくなっていたらタオルでお腹をさすると汗がふきだし温度調節をしてくれるので「レース中、時々お腹を触って冷たくなってないか確かめるといいですよ。お腹が冷えると足も思うように動かなくなりますので」と言われたのに!私も同じ失敗をしてしまいました。
野外でスポーツをする人は喉が渇く位の水分不足によりおこる脱水症と共に、水分の取り過ぎで体内の塩分濃度が下がり、こむら返りや気力も無くなる「低ナトリウム血症」にも注意が必要です。
「暑いときはこまめに水分をとりましょう」と言われますが、こまめに水分をどれくらいの量をどれくらいの間隔で飲むのが適切か。スポーツ飲料を販売する製薬会社の方に聞きしましたところ、
一般的に体で吸収される水分量は「30分で150~200ml」水分は腸で吸収されるので、吸収されやすい温度は「5℃~15℃くらい」だそうです。ランニング中に携帯した水が温かくなり温度が20℃以上になった水分は飲んでも胃で停滞する時間が長くなるため腸での吸収が遅れ、脱水症状になる場合もあるそうです。
スポーツ時、脱水症や低ナトリウム血症にならないためには糖分と塩分を含み、冷蔵庫で冷やした位の温度の水分を30分間隔でコップ1杯程度飲むのがもっとも適切かと思います。
糖分を含み水分も補給できる食品として夏のマラソン大会ではエイドにスイカが置かれる場合があります。
レース中に食べるスイカはまた格別に美味しいです。みんな体が求めるのか、まっさきにスイカに塩をたっぷりかけて食べます。私も暑い大会で何度スイカに助けられたことか!
また今回のウルトラマラソンの様に暑い中長時間走ると糖分を含んだ飲み物は甘すぎるように感じ、体が受けつけなくなってきます。そんな時に体になじむのが麦茶でした。糖分を含んでませんが、こうばしい香りにホッとしリフレッシュできます。
高温多湿の日本の夏の気候にはやはり昔からある夏の食べ物や飲み物が自然と体になじむ様です。
余談ですが、サロマ湖100kmではスペシャルドリンクを預ける事ができます。
暑くなる事は予想していたので後半のスペシャルドリンクは紫蘇とレモンで味をつけた手作りの経口補水液(水1ℓに対し、砂糖40g、塩3g)を用意しました。元気な時に試飲するとそれはそれは不味い飲み物(笑)でしたが、このスペシャルドリンクが美味しく感じるか、体に効くのか体感する前にリタイアしたのが非常に残念です。
●ジュニア・アスリートフードマイスター
菅野 真喜(かんの まき)
乳製品関係の仕事をする一児の母&北海道フードマイスターでもある走歴5年の市民ランナーです。2013年は年間5本のフルマラソン完走とサブフォー(4時間切り)を達成し、今年はウルトラマラソンにも挑戦!。一年通して走り続ける体力&すばやい疲労回復を維持する事を心がけています。
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