第43回 スポーツの秋!痛風対策

アスリートフードマイスター 江川 聡が
「健康食」をテーマに皆様にお伝えします!

いよいよスポーツの秋の到来ですね。秋といえば食欲の秋でもありますし、イベントがあれば皆で食事も欠かせません。今回私がテーマに上げたいと思うものが“プリン体”に起因する疾病“痛風”です。
痛風とは高尿酸血症を原因とした関節炎のことで、プリン体を含むものを食べ過ぎると尿酸が作られすぎ、血中で溶けきれなくなった結晶が関節を刺激します。手足の先など血管が細いところは血の巡りが悪く冷えやすいので結晶化しやすく、手足の末梢で痛くなりやすいのはこれが原因です。
アスリートに対して痛風発作が起きる直接的な原因を考えてみると
○血液中の水分量の低下
○プリン体を含むものを食べ過ぎること
以上2点が挙げられます。
スポーツで汗をかくと体から水分が失われ尿酸の溶け込める量が減ります。そこに該当食材を摂り過ぎると尿酸量が上昇。この二つが相まりやすいのでスポーツ選手は痛風発作を起こす方が多いのですよね。
ではスポーツと食事をともに楽しむにはどうすればいいのでしょうか。

・水を多く飲むこと。
運動をしていない時でも水を飲みましょう。1日2Lという量はなかなか難しいかもしれませんが、それくらい飲めるようにコップ1杯程度の水を一定時間ごとに飲むように心がけましょう。

・ 運動をしている最中は勿論、運動を終えた後は特にしっかりと水を飲みましょう。
ちなみにスポーツドリンクは飲み過ぎると糖分過多になることもありますので注意しましょう。乾杯は体の水分を十分に補ってから。ご存じの方も多いかと思いますがビールはプリン体を含むので控えめに。

・ プリン体を多く含む食品はひかえめに。
プリン体は動物の内臓に含まれることが多いです。レバーなど動物のキモ類のほか、しらすやかき揚げに入っている小海老など、内臓ごと食べる魚介類が要注意。見落としがちなので注意しましょう。あとは卵。鶏卵は勿論のこと、タラコやイクラなどもプリン体を多く含みます。以上挙げたものがプリン体を多く含む食品例ですが、レバーは鉄分やタンパクなどを多く含みますし良い面もあります。一切を我慢するのもよくありませんから量や機会を減らすことで調節をしましょう。ビールは最初の一杯だけで以後は別のアルコールを選ぶのもいいですね。
愉しく美味しい秋を満喫しましょう!

●アスリートフードマイスター
江川 聡(えがわさとし)
和歌山県で薬局を経営している江川聡です。服薬指導を行う薬剤師であり、トライアスロン、ボルダリングに挑戦する“たたかう薬剤師”。サポーターとアスリートの両視点から食と運動のアドバイス。病気や薬、サプリ、トータルにサポートできるアスリートフードマイスターを目指しています。

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