ジュニア・アスリートフードマイスターの尾澤真紀が
ジュニア期の『元気に食べて強くなる』をテーマにお伝えします!
こんにちは。ジュニアアスリート・フードマイスター、尾澤真紀です。
すっかり暖かくなり、外でトレーニングしやすい季節になりました。
夏の大会を控えた、ジュニアアスリート達にとって、これから大事な時期になると思います。
今回は、夏本番に向けて、厳しいトレーニングもこなせるよう、『持久力UPのための食べ方』についてお話しようと思います。
ここでのポイントは、『グリコーゲン(糖質)の補給方法』です。
運動中のエネルギー源になるものは、主に2つあります。
一つは、筋肉や肝臓の中にある【グリコーゲン(糖質)】で、筋グリコーゲンは筋肉を動かすエネルギー源、肝グリコーゲンは脳や神経系などのエネルギー源になります。
もう一つは、みんなのイメージの良くない、あの【脂肪】です。
この2つのエネルギー源は、運動の種類によって使われ方が違います。
短時間の運動や、比較的強度の高い運動では、【グリコーゲン】が主に使われ、
軽度の長時間の運動では、【グリコーゲン】と【脂肪】が使われます。
脂肪は、何㎏でも蓄えられますが、グリコーゲンは、貯蔵量に限界があり、成人男性で、筋肉に約250g、肝臓に約100gです。ちなみに、余った分は脂肪として蓄えられてしまうので、摂り過ぎにも注意しなければなしません。
このグリコーゲンが、もし、空っぽになってしまったら、どうなるでしょう・・
血液中の糖分(血糖値)が低下して、脳にエネルギーがいかず思考能力が低下、集中力も低下してしまいます。そうすると、ケガもしやすくなり、まさに本末転倒です。
みなさん、うっかり食事を食べずにトレーニングをしてしまい、ふらっとするなーなんて経験ありませんか?
そして更に、エネルギー源を得るために筋肉中のタンパク質が使われてしまい、筋肉がつきにくくなることもあります。
そういったことが、起こらないようにするために、グリコーゲンの補給をしなければなりません!!
ポイントは、タイミングです!
トレーニングの前に、これから使う分を補給してあげましょう。
初めから空っぽの状態で始めると、前に書いたようなことが起こってしまい、危険です。
直前に食べなくても三食ちゃんと食べる習慣ができていればOK!
朝練する場合は、早起きして、軽く食べましょう。忙しい朝は、持ち運びしやすいよう、おにぎりにしたり、サンドイッチにするといいと思います。
そして、トレーニング後に、使った分を補給するといいでしょう。
できるだけ早く(2時間以内)に補給することが大切です。運動直後と2時間後では、回復が3倍も違います。これが、その後のトレーニングにも影響してきます。
筋肉をつけるため、タンパク質を摂ることだけを意識するのではなく、糖質を含むご飯もしっかり食べましょう。
そして、効率よく糖質をエネルギー源に変えるため、ご飯と一緒にビタミンB1も摂りましょう。
これを多く含む食品は豚肉、うなぎ、大豆製品などです。ご飯を玄米にすると、ぬかからも多く摂れます。
身体が疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、身体に溜まった老廃物がうまく代謝されないこともあります。ビタミンB1はエネルギーの補給だけではなく、老廃物の代謝にも関わっています。
正しく食べて、疲れを貯めずにトレーニングをしていきましょう!
●ジュニア・アスリートフードマイスター
尾澤 真紀(おざわ まき)
愛知県出身。管理栄養士。スポーツクラブ勤務を経て、現在は給食会社で厨房業務に携わる。スポーツ栄養士を目指しており、休日などボランティアで地元の高校の部活動の生徒に向け、栄養アドバイス等を行う。
大学時に栄養教諭の免許を取得。
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