第87回 知識を増やしてスポーツの食事の理解を深めよう!

アスリートフードマイスター今川千恵子が「アスリートに参考にしてもらいたい!」
と思ったことを、スポーツの種類を問わず発信していきます!

ウインタースポーツの季節がやって来ました。また一方でオフシーズンのトレーニングをする人、1年を通してスポーツをする人もいるでしょう。

どんな状況であれ、スポーツのための食事は大切です。スポーツの食事といえば、いつ何を食べるかを競技の特性に合わせます。また、身体作りやケガの防止・回復に役立つ栄養素をポイントに食材を選んだりもします。筋肉作りにはたんぱく質、靭帯や腱にはコラーゲン(たんぱく質)、骨作りや骨折してしまった時はカルシウムを摂ると良いことはご存知ですね。

しかし骨、筋肉、靭帯、腱などの働きや、スポーツでよく起こるケガの種類や状態についての知識もありますか?知らないよりも知っている方が食事の理解に役立つと思います。自分がアスリートなら勿論、誰かをサポートする場合も大いに役立つでしょう。もし仕事として食事指導をするなら必須だと思います。食事の指導をしていると、食事にプラス関連して故障や身体についてまで話の内容は広がります。そこで簡単ではありますが、より深い理解のためにスポーツでよく起こるケガ、骨や筋肉その他についてまとめてみました。

~身体について~
★骨
・全身の骨格を形成し体重を支える
・筋、腱からの張力を受けて動きを作り出す
・脳や内臓の保護
・カルシウムなどのミネラルを貯蔵
・造血作用
・骨は骨吸収と骨形成を繰り返し再生

★筋肉
・意識的に動かせるのが骨格筋、意識的に動かせないのが心筋と内臓筋
・骨格筋はその両端が1つもしくは複数の関節をまたぎ骨に付着
・呼吸筋として働く
・胃腸の消化運動として働く
・人体の熱再生器官

★関節
・関節は2つ以上の骨の間の結合部で、摩擦を減らすための滑液が存在
・関節の動き方により滑液の粘度が変わる(ウォームアップが重要な理由の1つ)

★靭帯
・骨と骨をつないでおりコラーゲンで形成
・関節を安定させる

★腱
筋肉を骨に付着させる仲介をする結合組織

~起こりやすいケガ~( )は栄養素のポイント
★捻挫 (コラーゲン、ビタミンC)
転倒やアクシデントで足首、手首などに無理な力がかかり捻って関節を痛めること。症状は靭帯が一時的に伸びている、一部が切れている、完全に切れている(靭帯断裂)の3つのレベルに分かれる。突き指、ぎっくり腰、むち打ちも捻挫の一種。

★肉離れ(たんぱく質、ビタミンB群)
急な筋の収縮によって自分の筋力に耐え切れず筋組織が断裂すること。大腿部(もも)と腓腹筋(ふくらはぎ)によく起こる。原因はウォームアップ不足、柔軟性や筋力不足、疲労の蓄積など。回復に数日かかる軽度なものから数週間、数か月かかる重度なケースまである。

★骨折と疲労骨折(カルシウム、ビタミンD・K)
骨折は転倒や外力によってひびが入るまたは折れること。痛みと腫れを引き起こす。疲労骨折は骨の同じ場所に繰り返しかかるストレスにより骨にひびが入るまたは折れること。頸骨や腓骨、中足骨によく起こる。

★こむら返り(ミネラル)
腓腹筋に起こることの多い急激な筋収縮による激しい痛み。原因の1つにミネラル不足があるのでスポーツで大量の汗をかいた時に起こりやすい。またウォームアップ不足や疲労も原因。

★打撲(たんぱく質、亜鉛)
転倒や外力による傷口を伴わない軟部組織の損傷。主に皮下脂肪と筋肉に起こる。自然治癒により回復が可能。

何か参考になったことがありましたか?是非とも大好きなスポーツの食事の理解を深めて下さいね!

●アスリートフードマイスター
今川 千恵子(いまがわ ちえこ)
ヨガインストラクター、パーソナルトレーナーとして首都圏を中心に活動。野菜ソムリエ、ベジフルビューティセルフアドバイザー、AEAJアロマテラピーインストラクター、JAMHAハーバルセラピスト、産業カウンセラーなどの資格を活かした指導も行う。
スポーツは夫と共にサーフィンを趣味ではあるが真剣に取り組んでおり、体力作りのためにランニングも行う。あらゆるスポーツ観るのも好きで、自他共に認める大のスポーツ好き。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

第86回 カルシウムのお話

ジュニア・アスリートフードマイスターの一色ふみが
楽しいお話やレシピを書いていきます!

こんにちは!ジュニア・アスリートフードマイスターの一色です。
今回はカルシウムについてお話しようと思います。
カルシウムは骨格の強化や筋肉の収縮に重要な成分です。

カルシウムをはじめとするミネラルは吸収されにくいうえに汗と一緒に排出されるため、大量に汗をかくアスリート(特に持久系)は日頃から意識してミネラル(カルシウム・鉄分・カリウムなど)を摂っておく必要があります。

汗1リットルにカルシウムは約50mg含まれます。
例えばフルマラソンを走ると、体格や走力にもよりますが平均3リットルもの汗をかくので、そうなると約150mgのカルシウムを失うことになります。

150mgのカルシウムというと、一日に必要な量(約600mg)の4分の1に相当します。
ですから、日頃から運動している人であれば一日に1000mg以上は摂取したいところです。(例:コップ一杯の牛乳=カルシウム約200mg)

カルシウムは食品から摂るのが理想ですが、それだけで1日必要量を毎日摂り続けることは決して容易ではありません。
カルシウムを多く含む食品としては、牛乳・乳製品・小魚・緑黄色野菜などが挙げられます。
また単体では吸収されにくいカルシウムの吸収率をアップさせるには、以下の成分を一緒に摂ると良いとされています。

①ビタミンD
キノコや魚に多く含まれます。
しかし実は一番手っ取り早いのが「日光浴」。
人間は日光に当たるだけで十分なビタミンDが体で作られるのです。
腕や手の甲など体の一部で構いません、一日に15~20分日光に当たるとほぼ1日必要量のビタミンDが体内で生成されます。(※日光浴時間は地域や季節差あり)

②クエン酸、酢酸
梅干し、柑橘類、お酢などに含まれます。
例えば、焼き魚にレモンを絞るだけでも、レモンのクエン酸がカルシウムの吸収を高めてくれます。ワカメとじゃこを酢の物や梅和えにするのも良いですね。

※日頃からスポーツをされる方で食品からのみの摂取が難しい方は、サプリメントなどもうまく併用しましょう。

●アスリートレシピ●
日頃運動をする人もしない人もカルシウムは日常的にしっかり摂りたい成分です。
なので我が家ではいつもストックしてあるカルシウムの常備菜があります。
今回はそのレシピをご紹介いたします。とても簡単で美味しくご飯にもよく合うので、ぜひ皆さんも作ってみてください!

【一色家の常備菜♪カリカリいりこ】

<材料>
・いりこ
・ナッツ類(今回はアーモンドを使いました)
・すりゴマ
★調味料(砂糖:みりん:しょうゆ:酒 = 2:1:1:1ぐらい)

<作り方>
①刻んだナッツといりこをフライパンに入れ、弱火でカラ炒りします。(そうするとポリポリした歯触りになります)

②炒って少し煙が出てきたら、弱火のまま調味料(★)を回し入れて、水気がなくなるまで甘辛く煮詰めます。

③最後にすりゴマを入れて手早く混ぜたらできあがり♪

以上です。たった5分でできます!

我が家ではタッパーに入れて冷蔵庫にいつもストックしてあるので、食事のたびにご飯に添えて食べています。
私は時々これに、市販の大豆(水煮)を素揚げしたものもいりこに加えて『カリカリ大豆いりこ』にアレンジすることもあります。
甘辛い味付けなのでお子さんにもポリポリ喜んで食べてもらえる「カルシウム強化おやつ」にもなり、大豆を入れることでたんぱく質もしっかり摂れます!
また調味料におろしショウガ(チューブでもよい)を混ぜると、風味がよくなってご飯がさらに進みます。

なかなか摂取しづらく吸収されにくいカルシウム。
工夫して日頃からこまめに摂り、スポーツに重要な骨格の強化や筋肉の収縮機能を高めて長期的に体作りをしていきましょう。

以上、カルシウムのお話とレシピ紹介でした♪

☆今回で私のコラムは最終回となります。一年間ありがとうございました。
「どうせ栄養を摂るなら美味しく。」
アスリートのための良い体作りには、日頃の食の楽しみも必要な要素だと私は
思います。

体の強化のために仕方なく食べるのではなく、おやつ感覚で食べられたり、毎日飽きずに美味しく食べられる味付けや盛り付けを工夫して、これからもますます皆さんに食とスポーツを楽しんで頂けたらと思います!

●ジュニア・アスリートフードマイスター
一色 ふみ(いっしき ふみ)
レザーメーカーでデザイン製作の仕事を経て2009年に青年海外協力隊に参加。エチオピアに派遣され首都の職業訓練校にて皮革の指導をし、二年間の活動ののち帰国。帰国後はレザー業界から離れ、食育とジュニア・アスリートフードマイスターの資格を取得。現在は協会で講座のアテンドスタッフをしている。夫はトレイルランナー。自身もアウトドアやスポーツを趣味とする。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

第85回 リアル一般ランナーの大会当日の食事・水分・栄養補給

アスリートフードマイスターの芦田圭子が
あの手この手で皆様の食べる飲むを応援させて頂きます!

先日人生初のハーフマラソンにチャレンジ。
そこでリアルなレース当日の水分補給や食事を解説付きでレポートします。

…10月26日 軽井沢リゾートマラソン当日…

テーマ:「後半バテずに完走」「レース後に疲れを残さない」

5:30  起床  スタート3時間30分前
水200ml
お風呂に入り身体を温める

6:00  スタート3時間前
ヨーグルト
バナナ1本
おにぎり1個
お味噌汁
野菜&フルーツジュース100ml
水300ml
(おにぎり2個&おはぎの予定が結構お腹いっぱいで入らず。)

糖質中心の朝食

出発まで着替え・コンディショニング

7:50  車にて会場入り スタート1時間15分前
補給ドリンク用意
・オリジナルドリンク (アクエリアス500ml+水100ml+勤務先のクラブオリジナルクエン酸パウダー)
・ザバズピットイン
身支度
トイレ

レース前中後用の補給物

8:20  スタート45分前
水150ml+アミノバイタルゴールド1包
コンディショニング

8:50  スタート15分前
トイレ

9:05  スタート

7km辺り 水100ml

10km地点 オリジナルドリンク100ml

11.2km地点 スポーツドリンク150ml

14km地点 ザバスピットイン1本・オリジナルドリンク100ml

17km地点 オリジナルドリンク100ml

19km地点 スポーツドリンク100ml

ゴール オリジナルドリンク100ml・水100ml・野菜&フルーツジュース100ml・おにぎり半個

2時間後お昼ご飯
ローストチキン 4分の1
マカロニサラダ
野菜サラダ
五穀米・全粒粉パン

ワイン

とまあこんな感じです。
結果として後半もラップをキープもしくはアップ、疲労はほぼ残らず。
水分補給・食事ともに効果有と言えるでしょう。
その根拠をポイントごとに解説していきます。

「レース3時間前に食事を終える」
レースまでに消化吸収を終え、エネルギーとして活用させるため
3時間前ならバランスの良い食事をしっかり摂って良いが以下に気をつける。
エネルギー源となる糖質を多く摂り、脂質たんぱく質を少なめ。
糖質のエネルギー代謝を高めるビタミンB1・B2も同時に摂取。

「レース30~40分前にBCAA(必須アミノ酸)摂取」
BCAAは筋肉の栄養源&エネルギー源となる重要なもので、吸収は40分ほど。
アミノバイタルゴールドはBCAA4000mgが配合され、ここぞという時にパフォーマンスを上げてくれます。

「水分等補給ドリンク」
・スポーツドリンク…バテ防止の糖質補給&発汗による水分塩分補給・吸収速度が速い濃度
・オリジナルドリンク…スポーツドリンクにクエン酸をプラス。疲労回復・リフレッシュも図る。

「後半バテない為の栄養補給」
後半バテるのはエネルギー切れの為。
高エネルギージェル・ザバスピットインで後半エネルギー補給を素早く行う。

「ゴール後の疲労回復対策」
なるべく早い糖質補給で失われたグリコーゲンを回復させる。
30分以内~2時間後までが望ましいが無理な場合は分けて摂取。
先に軽く糖質&たんぱく質を摂り、後でバランスの取れた食事…といった具合。
クエン酸摂取で疲労回復
抗酸化物質(ビタミンACE)摂取で活性酸素除去
筋肉の修復にたんぱく質を多め摂取
・ご褒美に適度な甘いものやアルコールなどでリラックス(笑)

↑↑最後が私らしいのですが、やはり運動も食事も真剣に、でも楽しく美味しく。
その為には正しい知識と実践する実行力&継続力が必要。
メリハリをつけて素敵なアスリートライフを楽しみましょう。

ちなみにタイムは1時間50分くらいです。
初ハーフマラソンにしては上出来かな?

●アスリートフードマイスター
芦田 圭子 (あしだ けいこ)
トレーニングの目的は「美味しく食べて飲むため♪」と公言してはばからないフィットネスクラブスタッフ兼インストラクター・パーソナルトレーナー。
銀行や有料老人ホーム勤務を経てフラワーデザイナーへ。その間に膠原病と診断されたり拒食症を経験したことから、自身の健康のため今の職業へ転職。それゆえ高齢者指導とシェイプアップが得意分野。 介護予防運動指導員・基礎心理カウンセラー・アスリートフードマイスター他取得。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

第84回 毎日の食事、どうしているの?~食を支える立場から~

アスリートフードマイスターの張谷綾が
明日から使える情報を提供します!

 皆さんこんにちは。アスリートフードマイスターの張谷綾です。

 連載していた私のコラムも、本日で最後になります。そこで、今回のテーマは“毎日の食事、どうしているの?”。私は、選手を支える立場です。「食を変える」と決めてから、資格をいくつか取り、本もたくさん読みました。そこから学んだことを自分なりにアレンジして、毎日献立を考えています。

・基本は和食。バランスのよい食事になりやすく、脂質も抑えられる。特に、朝ご飯はほとんど和食。
(オススメ:福本健一『早稲田大学競走部のおいしい寮めし』主婦の友社)
・和食の「五」を考える。
  ① 五法…生もの(切る)・焼く・煮る・蒸す・揚げる
     例えば、1食の中でサバの味噌煮・筑前煮(煮る、煮る料理)と続かないように。
     色々な調理方法で食が進む。
  ② 五味…甘味・酸味・塩味・苦味・うま味
     これも、同じ味が続かないように。調味料を変える。
  ③ 五色…白・黒・黄・赤・緑
     ありがちなのが、茶色ばかりの食事。色がたくさんあった方が見た目のきれいさ
     だけでなく、栄養バランスもよくなる。
     (オススメ:鈴木いづみ『5色を食べるスポーツ栄養塾』学習研究社)
・我が家は1日に必要とされる摂取カロリーが高いので、基本は一汁四菜+果物、乳製品。
・ご飯は金芽米か雑穀米。
・汁物の具は3種類以上。
・乾物常備。桜エビ・ごま・切干大根・高野豆腐・おからパウダー・ひじき・乾燥わかめ・海藻サラダの素・干し椎茸・きくらげなど…栄養価が高い。
・冷蔵庫、いつも入っているものを決める。
 ≪我が家の場合≫
  卵、豆製品(豆腐・納豆・味噌)
  乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルト)
  ハム・ソーセージ
  もずく、梅干しなど
  緑黄色野菜は4種類以上 
  トマト、ブロッコリー、人参、小松菜かほうれん草は絶対に入っている
  淡色野菜は大根・キャベツ・きゅうりなど
  その他じゃがいも、玉ねぎを常備。あとは旬の野菜を中心に購入
  冷凍庫に冷凍食品のかぼちゃ、枝豆など(旬の時期に収穫・冷凍で栄養価が高い)
  冷蔵庫で簡単にできるぬか漬け
  (野菜の栄養価が高くなる。ネットでぬか床セットが買えますよ!)
  きのこは2種類
  果物も2種類(柑橘系が一番ですが、楽しさもあるので旬で購入)
・我が家は子供がいて色々回らないので、ネットスーパー数社に登録してフル活用。安くて新鮮な八百屋、肉屋、魚屋を知っている。直売所も利用。
・調味料は、少し値段が高めのものを使用。味付けが薄くても美味しい。めんつゆは色々な料理に使える。
・野菜をたくさん食べるため、栄養価を落とさずカロリーを控えるためにシリコンスチーマー、一人鍋を活用。蒸し料理や具だくさんスープなどに重宝。
・揚げものを作るときはオーブンで、カロリーダウンのエセ揚げもの。鶏肉は皮を全部取る。肉の部位も脂が少ないものを選ぶ。
・食事記録をつける。丁寧に書くと続かない、毎日走り書き。
・某料理レシピサイト会員登録。有料だと使えるフォルダ機能が便利。例えば、鶏胸肉・魚…と食材別にフォルダを作って料理を保存。近所のスーパー特売情報も見られる。

 字数限度の限り書きました。ただ、私だけが努力しても意味はなく、少しずつ当事者自身が考えて行動できるように促すことが必要です。
 初めは、横でひたすらブツブツ言い続けました(笑)。そのうち、「これだとあまり動けなくなるけど食べる?」と選択させる言葉かけに変えました。さらに、「簡単だよ~!」とほうれん草の茹で方から教え…今では、お世辞にも料理が上手ではなかった状態から、簡単な料理なら一汁三菜を揃えられるようになりました。大好きだったラーメンも今ではほとんど食べず、濃い味付けが好みだったのに薄味でも大丈夫になりました。やればできる!
 皆さんも“我が家のルール”を作ってがんばってくださいね。

●アスリートフードマイスター
張谷 綾 (はりたに あや)
高校生まではスポーツ栄養士を目指していました。他界した祖父の影響で、教育関係の仕事へ。数年前、授業で栄養学を教えている時に、やっぱり楽しいな…と民間の栄養学関係の資格を取り始めました。ジュニアの資格は、渋谷1期生です。将来的には、ボランティアでアマチュアスポーツチームや個人のサポートができたらと思っています。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

第83回 ジュニア期のサプリメントは必要?

ジュニア・アスリートフードマイスターの尾澤真紀が
ジュニア期の『元気に食べて強くなる』をテーマにお伝えします!

こんにちは。ジュニアアスリート・フードマイスター、尾澤真紀です。

今年も残すところあと一月と少しですね。振り返ると、冬季オリンピックやワールドカップ、テニスの錦織選手や、アジア大会での日本人選手の活躍が印象的でした。将来スポーツ選手を目指すジュニアアスリートにとっても刺激になったのではないでしょうか。また、テレビや雑誌ではこういった世界を舞台に活躍するトップアスリートの食事が取り上げられることも多く、アスリート食への関心も高まってきていると思います。
一方、サプリメントへの関心も高まってきていると思います。憧れの選手に近づきたい、あの選手の愛用しているサプリメントを飲めばもっと強くなれると思っているジュニアアスリートもいるのではないでしょうか。

さて、サプリメントと聞いて、どんな形状のものを想像しますか?
ほとんどの人が錠剤、カプセル、粉末のものを想像すると思いますが、スポーツドリンクやエネルギーゼリーなど液状や半固形状のものもあります。意外と身近に存在しているのです。

国内外の多くのメーカーから色んな種類の子供向けサプリメントが出ています。
パッケージを見てみると、『牛乳の○○倍のカルシウムが入っています!』『これで1日に必要な分が摂れます!』など、素敵なキャッチフレーズについ魅かれてしまいますね。
サプリメントのメリットといえば
手軽に摂取できること。形状の種類も多いので、自分に合ったものを選ぶことができます。コンパクトな点は、持ち運びにも便利ですね。
そして、簡単に手に入ること。今やコンビニや100円ショップでもよく見かけます。
一方、デメリットの部分もあります。
手軽に摂取できるが故、摂り過ぎによる過剰症の心配があります。日本ではサプリメントは「食品」に分類されています。「食品」=『体に良いもの』と思われがちですが、そこに含まれているビタミンやミネラルには上限量がちゃんと決められていて、摂り過ぎると肝臓などの臓器に負担をかけてしまったり、健康へ悪影響が出てしまうこともあるのです。特に、ジュニア期は臓器が成長する大事な時期です。食事を食べて、消化・吸収して、それをエネルギーや、筋肉、骨に変えていく機能を鍛える段階です。
このような大事な時期にサプリメントに頼っていると、大人になっても消化吸収機能が弱いままになってしまいます。
『サプリメント』とは「栄養補助食品」であり、食事で足りなかった栄養素を補うもの。なので、しっかり食事から摂れているなら無理に摂る必要はないのです。

ところで、人気の『プロテイン』ですが、日本語に訳すとどうなるでしょうか。
答えは『タンパク質』。でも、実際プロテインの意味を知らずに「周りが飲んでいるから~」と言って飲んでいる人も少なくはありません。身体はすべて食べ物から作られています。なんとなく摂った方が良いということは知っていても、その正体を知らないというのは、やはり怖いですし、過剰摂取にも繋がってしまいます。

では、トレーニング時のジュニアアスリートが1日に必要なタンパク質量はどれくらいかと言うと、体重1kg当たり2.0g。つまり、体重60kgなら120gになります。食材で置き換えてみると、肉…150g、魚100g、卵…2個、豆腐…1/2丁、牛乳…3杯(600㏄)、ヨーグルト…200gそれに、普段の食事から摂れるこれら以外のタンパク質(ご飯や野菜など)をプラスすればクリアです。
3食と間食で分けるので、例えば、
朝に卵1個、牛乳1杯。
昼に肉150g、豆腐1/2丁、牛乳1杯。
夕に魚100g、卵1個、ヨーグルト200g。
間食に牛乳1杯。
なんてどうでしょう。
プロテイン(タンパク質)は食事からでも十分摂れます!
どうしても難しいのなら仕方ありませんが、本当に補う必要があるのか見直すことが大切です。

●ジュニア・アスリートフードマイスター
尾澤 真紀(おざわ まき)
愛知県出身。管理栄養士。スポーツクラブ勤務を経て、現在は給食会社で厨房業務に携わる。スポーツ栄養士を目指しており、休日などボランティアで地元の高校の部活動の生徒に向け、栄養アドバイス等を行う。
大学時に栄養教諭の免許を取得。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

第82回 食育現場レポート⑤ 野球・オーストリアリーグ編

ジュニア・アスリートフードマイスターの岡嵜雄介が
学生スポーツの現場で取組まれている食育の実践をリポートしていきます!

ジュニア・アスリートフードマイスターの岡嵜雄介です。
私のコラムでは、学生スポーツの現場で行われている「食育」を中心に発信していきたいと考えています。
特に「身体を作りたい」、「大きくしたい」というご意見は多くのジュニア・アスリートを持つ保護者の皆様からご要望があるとお聞きします。
このコラムでは身体作りの観点で取組まれている食育現場をどんどん取材して行きたいと考えています。

前回に引き続き第5回目も、ジャンルを飛び出し、学生スポーツではなくプロスポーツの現場、ヨーロッパ野球のオーストリアリーグ(ABL:Austrian Baseball League)の食事情について話をしていきたいと思います。

今回は、 オーストリアリーグに在籍する、坂梨広幸さん・Clemens Cichocki選手にお話を伺いました。
坂梨さんは、現在ABLヴィエナ・ワンダラーズの監督兼投手を務めながら、オーストリア代表U21の監督もされています。また、この度プレスリリースされ、来年度からオーストリア・フル代表の監督に就任されることが決定しております。今回は、そんな坂梨さんが実践されている現地での食事情を質問形式で伺いました。

●一週間の食事スケジュール
 基本的に食べ物でストレスをかけたくないので、「食べたいものを食べる」というスタンスを大事にしています。海外に住んでいても自分の体に合った日本食を食べられるように出来るだけ醤油や日本で使用する調味料を使って料理します。青汁も今シーズンから摂取しています。
 一週間のスケジュールは、練習が22時まである日は、夕食は軽めにとり、試合前日は必ずスパゲッティボログニーゼと決まっています。試合当日はおにぎりを持参して、試合前、試合中、試合後に1個ずつ食べます。

 一週間の食事プランと生活は以下の通り

月曜日
7:00 起床 パン一つ
7:30-9:00 ウェイトトレーニング
10:00 朝食 ご飯、納豆、みそ汁、目玉焼き(卵2個)
10:00-15:00 仕事(練習計画、野球教室等)
15:00-16:00 ストレッチ
16:30昼食 ラーメン
17:00-18:30 打撃練習
20:30 夕食
24:00 就寝

火曜日
7:00 起床 パン
7:30-9:00 ウェイトトレーニング
10:00 朝食(月曜日と同じメニュー)
10:00-15:00 仕事
15:00-16:00 ストレッチ
16:30 昼食 ラーメン
17:00-22:00 練習
22:30 夕食 うどん
24:00 就寝

水曜日
8:00 起床
9:30 朝食
15:00-16:00 ストレッチ
16:15 昼食
16:30-18:00 打撃練習、アジリティ
20:30 夕食
24:00 就寝

木曜日
7:00 起床 パン一つ
7:30-9:00 ウェイトトレーニング
10:00 朝食
11:00-15:00 仕事
15:00-16:00 ストレッチ
16:30 昼食
17:00-21:30 練習
22:00 夕食 うどん
24:00 就寝

金曜日
8:00 起床
9:00 朝食
10:00-14:00 仕事
14:30-15:30 ストレッチ
16:00 昼食
17:00-21:30 練習
22:00 夕食(土曜日試合の場合はスパゲッティ)
24:00 就寝

土曜日(ホーム試合日)
8:30 起床
9:30 朝食
11:30-20:00 試合(ダブルヘッダー)おにぎり3個
21:30 夕食

この様に、うどん以外の夕食はカレーや一人分の鍋(主にキムチ鍋)を作って出来るだけ野菜もとるように心掛けています。その他は、基本的に鶏肉と玉ねぎを使った料理が多いです。
野球はルーティーンスポーツなので、シーズン中は普段の生活もなるべく自分のルーティーンを崩さないように気をつけています。食事もそのルーティーンを重要視しています。

●気になる日本の食材
 オーストリアにはアジア人用のスーパーが何店舗かあって、韓国のスーパーで日本の食材を購入します。よく購入する日本の食品は、お米、納豆、うどん玉、醤油などの調味料などが多いです。因みに納豆6パック600円、醤油1.5リットルで約1000円、味噌や調理酒も500ミリリットルで600円~800円ぐらいが大体の相場です。

●Clemens Cichocki(31) 選手の食事情
Clemens Cichocki選手は、オーストリア代表の投手。シーズンMVPに2度選ばれるなど、オーストリアを代表する選手である。
そんな彼の食に対するこだわりは、起床後30分以内にプロテインの多く含まれる食べ物を摂取することで、逆にでんぷん、パン、米、砂糖、パスタ、その他炭水化物の入った食品は一切食べない徹底ぶりです。ただし、1週間に1回は食べたいものを好きなだけ食べるという日を設けています。脂肪はとり過ぎない程度に摂取し、肉・魚・チキン・豆・野菜・卵を基本的に摂取している。
朝食は2~4個の卵に豆とベーコン、昼食は肉と豆、夕食は魚・チキンか、肉と野菜。補食にピーナッツを食べています。
試合当日はいつもと同じ朝食をとり、試合にはゆで卵とソーセージを持参しているようです。Clemens Cichocki選手もルーティーンを大事にしている様に感じます。

 このように今回のコラムで取り上げたヨーロッパ・野球オーストリアリーグの食事情では、「ルーティーン」と言う言葉が1つのキーワードになっている。競技制やシーズン通して戦うリーグ戦では、いかに生活のリズムを一定に保つかが、競技のパフォーマンスを維持する上で重要な要素となってくると考えられる。そのリズムの中心に食事があるのは言うまでもないが、リズムを保つために高い食材を購入する坂梨さんの苦悩も垣間見ることができた。今まで学生の食への取組を中心にコラムをまとめてきたが、プロから学ぶ、海外から学ぶべきものは多いようにこのコラム通じて感じるのであった。

●ジュニア・アスリートフードマイスター
岡嵜 雄介(おかざきゆうすけ)
野球歴20年。高校、大学、社会人野球(企業)、独立リーグなどでプレー。
引退後、広告代理店での企画営業を経て、2011年度より教壇に立つ。2012年度の夏のインターハイではホッケー部の監督としてインターハイベスト8進出。2013年度、京都で初めてプロアマ規定解禁の高校野球の指導者となる。
特に学生スポーツにおける「食育」に興味を持ち、日々実践、研究している。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

第81回 飛行機移動8種の神器

アスリートフードマイスターの池田 清子が
実践している食生活のほか、海外の食事情などについてもお伝えします。

マウンテンバイクプロアスリートの主人、池田祐樹に同行し、有り難いことに今年も世界中を遠征で飛び回っています。環境が許す限り私も同行しているのですが、国から国へ飛行機などを乗り継いでいて思うことは、移動は「ものすごい労力を伴う」ということ。そして油断すると喉が痛くなる・風邪を引くなど体調までも崩しかねないということです。万が一そんなことになれば、折角過酷なトレーニングで積み重ねてきたレースへの準備も水の泡。スタートラインに万全な態勢で臨むためにも、絶対に体調を崩さない様、飛行機の中での過ごし方には特に注意しています。それは競技者だけでなく、同行する人間も同じ。風邪を引いて移してしまっては、元も子もありませんよね。

今回はとりわけ“飛行機”に乗って移動する際の必須アイテム、そして特に注意するべき点をご紹介します。

<これだけは外せない8種の神器>
「機内には厳選した使えるアイテムを持ち込みたい」と毎回考え、何度かの失敗を経て習得した、体調を崩さない為のマストアイテムをご紹介します。

左から時計回りに
① コンプレッションソックス
② 大判のハンカチ(もしくはストール)
③ ウォーターボトル
④ マッサージグッズ(頭皮用)
⑤ 携帯用消毒ジェル
⑥ スナック
⑦ パソコン用メガネ
⑧ マスク

一つずつ解説を。
まず、①コンプレッションソックスは“むくみ防止・血流を促すため”にも欠かせません。座位でいることに加えて上空は気圧が低いため、血流が滞りやすくなります。その後の体調、ひいてはパフォーマンスにも影響します。コンプレッションソックスを履くことでかなり軽減されるので、機内に乗り込む前に履いておくのが私達の定番です。

②大判のハンカチも大活躍。これは、ストールの代用品として使用します。ブランケットは機内で借りることが出来ますが、こちらは寒い時に首に巻いて冷え防止。この1枚があるかないかで身体の冷え方がかなり違って来ます。機内の温度は変わり易いので「目覚めた時に首が冷えていた」ということがないように。

③ウォーターボトルと⑧マスク。機内はとても乾燥しています。ウイルスは乾燥状態で繁殖するので、風邪やインフルエンザにかかりやすい状況と言えます。ウイルスからのガード、そして喉を潤す為にもマスクは有効です。水分補給もこまめに行いましょう。保安検査場での荷物検査が終わったら水を買いましょう。私は乗り継ぎなどで時間がなく購入出来なかった時のために、空のウォーターボトルを持ち歩いています。機内でCAさんにお願いすると、水を入れてもらうことができます。離陸すると飲み物は出て来ますが、気流が悪いとかなりタイミングが遅くなることがありますので、いつでも自分のタイミングで飲めるといいですね。水分が不足すると、エコノミー症候群になる可能性もありますので、お忘れなく。

④マッサージグッズの中でも私はこの頭をほぐしてくれるものが一番のお気に入りです。数時間毎に頭皮をマッサージして、血流をよくします。頭をマッサージすることで、眼や肩のコリも軽減されます。

⑤携帯用ジェルと⑥スナック。横移動は時差が発生するため、出来るだけ現地の時間に合わせて食事を摂る様にしています。とは言え、機内食ですと出発した国の時刻で出てくることが多いので好きな時につまめるスナックは必ず持ち込みます。中でもナッツは腹持ちも良くておススメです。どの国に行っても比較的手に入りやすいですが、油・塩不使用のものをチョイス。食べる際は消毒ジェルを使用し、出来るだけ感染のリスクを避けます。

⑦パソコン用メガネは、パソコンを使用する以外にも、座席のモニターで映画などを楽しむ時にもオン。眼精疲労を軽減することは、アスリートにとってとても大事なことだと考えるからです。また、暗闇で見ない、長時間使用しないということも大切ですね。

また、持ち物の他に機内で重要なことが。
それは、出来るだけ血流をよくすること。トイレに言った際にはついでにストレッチをするとよいでしょう。「第二の心臓」と言われるふくらはぎをマッサージするのも効果的です。短い時間でもトイレ内や空きスペースを使ってこまめに身体をほぐすことで、疲労も軽減します。

以上のことを心がけ、日々飛行機へと乗り込んでいます。
アスリートのみならず、ご旅行や仕事での移動の際にもご参考になれば幸いです。

●アスリートフードマイスター
池田 清子(いけだ さやこ)
アスリートフード研究家。夫はマウンテンバイクプロライダー、池田祐樹選手(トピーク・エルゴンレーシングチームUSA所属)。モデル事務所でのマネージャー経験を活かし、現在は夫のマネージメントを行う。「五感で食べる」をモットーに、カラーコーディネーターの資格を生かした色彩豊かな食卓と、満足感と栄養バランスを兼ね備えた献立を研究する日々。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

第80回 運動後30分は筋肉のゴールデンタイム

ジュニア・アスリートフードマイスターの菅野 真喜が
季節に合わせた食事トレーニングで「何を食べるか」「なぜ食べるか」を発信します!

10月~翌年3月までは大型マラソン大会の季節。気候的にもすごしやすく大会に向けて走りこみにもいい季節ですね。今回はトレーニング期~大会までトレーニングを無駄にしないために必要な栄養について。

体に栄養が一番吸収されるのは運動した直後。ここで何を補うかで疲労回復力と1ヶ月先の筋肉の質も変わってきます。

強度の高い運動後は体のエネルギーを消費しており、筋肉疲労と筋肉分解を防ぐために運動後30分~1時間以内に糖質とたんぱく質(アミノ酸)の補給が重要といわれます。
ここ数年のフルマラソン大会ではゴール後に「たんぱく質をとりましょう」とホエイプロテインパウダーやプロテイン入りドリンクが提供される場合があります。

プロテインの種類には、生乳に含まれるホエイ(乳精)から作る「ホエイプロテイン」と大豆から作る「ソイプロテイン」があります。どちらも運動後の筋肉分解を防ぐアミノ酸を含んでいます。
アミノ酸のうち、グルタミンが多いのは「ソイプロテイン」で、BCAA(ロイシン、バリン、イソロイシン)の含有量が多く、体に吸収される時間が速いのが「ホエイプロテイン」です。

私はフルマラソン位の強度高い運動をする時は市販のホエイプロテインを使用しますが、通常のトレーニングの時は乳製品で補います。特に乳酸菌はカルシウムの吸収率もあげてくれます。
ランニング後、まずはシャワーを浴びる前にヨーグルト、バナナ、牛乳と果物をミキサーにかけてヨーグルトスムージーに。

ソイプロテインをとる場合は豆乳。植物性たんぱく質はアミノ酸として分解され体に吸収されるまでに時間はかかりますが、満足感の継続時間が長いので、運動後食事までの時間が長い場合や夜のランニング後、食事量を抑える時は豆乳を使ってスムージーや豆乳スープを作って飲むなど、状況に合わせて使いわけをしています。

ところで、一日に必要なたんぱく質量というのを知っていますか?
体重1kgに対して1g(60kgの人は60g)が一日に適切なたんぱく質量。持久系スポーツをする人は体重1kg当たり1.2~1.4g程度で充分といわれます。
肉、魚、大豆、卵、乳製品、穀類にもたんぱく質は含まれるので、通常のバランスのとれた食事でたんぱく質を補う分には不足する事も、とりすぎる事もありません。
しかし食事以外に必要以上のプロテインやサプリメントをとっていたり、炭水化物を極端に減らし、加工食品を大量にとる人はたんぱく質の取りすぎにより腎臓に負担を与える事になるので注意が必要です。腎臓は老廃物を排出する働きがあるので、疲労回復にも重要な臓器。「疲れやすい」「むくみやすい」等の症状が続く場合はたんぱく質の量や質を見直す必要があるかもしれません。
食事もトレーニングもバランスが大事ですね。

●ジュニア・アスリートフードマイスター
菅野 真喜(かんの まき)
乳製品関係の仕事をする一児の母&北海道フードマイスターでもある走歴5年の市民ランナーです。2013年は年間5本のフルマラソン完走とサブフォー(4時間切り)を達成し、今年はウルトラマラソンにも挑戦!。一年通して走り続ける体力&すばやい疲労回復を維持する事を心がけています。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | 1件のコメント

第79回 アスリートのための野菜1日350g摂取!

アスリートフードマイスター今川千恵子が「アスリートに参考にしてもらいたい!」
と思ったことを、スポーツの種類を問わず発信していきます!

食べ物がより美味しい季節になりました。「食欲の秋」「実りの秋」と言いますが、夏の間の食欲不振や疲労の回復のためにも、このような自然の流れがあるのではないでしょうか。

さて、今回のテーマは野菜1日350gの摂取についてです。目標となるこの350gの数字は広く知られるようになったと同時に、野菜をきちんと摂ろうという意識も高くなったと思います。でも350gって一体どれくらいでしょうか?思わず物凄い量の野菜を想像してしまいそうです。難しいと感じているかもしれませんが、実は簡単な方法があるのです。

350gの野菜を摂るには、『野菜料理を小鉢1つ(1皿)70gとし、70g×5皿で350g』と考えれば実践し易いとされています。小鉢を朝食に1つ、昼食に2つ、そして夕食に2つ摂れば目標が達成出来ます。ただし数字だけでは不十分なので、ビジュアルで把握しておくことが必要です。また、野菜の栄養はアスリートにとってどんなプラス面があるのかも知っておくことで、積極的に野菜を摂ろうと考えるかもしれません。この2つの点を簡単ではありますが次のようにまとめてみました。

【アスリートにとっての栄養ポイントは?】
野菜にはビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれ、免疫力や代謝機能の向上、他の栄養素の働きを助けるなど体の調子を整えるのに大事な栄養素です。またイモ類には糖質が多く含まれており、エネルギー源としての働きもあります。野菜は今では通年入手できるものが増え便利になりましたが、やはり旬のものは栄養価が高いので積極的に食べたいですね。

★エネルギー源 → 〈イモ類、カボチャなど〉

★エネルギーの吸収率を上げる → アミラーゼという酵素が糖質の消化を促進 〈大根、カブなど〉

★丈夫な骨を作る → カルシウムの吸収を促進するビタミンDが豊富 〈キノコ類〉

★貧血予防 → 鉄分の吸収を促進するビタミンCが豊富 〈ブロッコリー、カリフラワー、ピーマンなど〉

★腸内環境を整える → 食物繊維を多く含むものだが、運動前に摂りすぎるとガスが溜まりやすく腹痛を起こす可能があるので注意〈ゴボウ、レンコンなどの根菜類、キノコ類〉

★活性酸素による体のダメージを防ぐ → ビタミンA,C,Eやフィトケミカルなどの抗酸化物質が必要 〈トマト、ニンジン、ほうれん草などの緑黄色野菜~鮮やかな色々のもの〉

★野菜は水分を多く含むので水分補給にも一役かっている …など

【小鉢1つ70gのイメージを膨らませる!】
上の写真のオクラ、ブロッコリー、ミニトマトはそれぞれ70gです。そしてもう一枚の写真のキンピラと野菜の味噌汁の野菜も70gです(手前の大根、玉ネギ、マイタケと同じ量が味噌汁に入っています)。

野菜は軽い葉物野菜もあれば根菜類をはじめとした重さのある野菜もあるので、これらを上手に組み合わせて350gを目指すといいと思います。そしていくつかの小鉢の野菜料理をビジュアルで覚えておけばイメージしやすく、応用もどんどん出来るようになります。例えば野菜炒めのようなボリュームのある料理は70g×2でカウントします。

では、野菜ジュースはどうでしょう?100%の野菜ジュース200mlで小鉢1つと考えるそうです。野菜不足を補うために手軽に飲めて便利なのですが、頼りすぎないように注意が必要です。

【キンピラのちょい足しと野菜の味噌汁】
「キンピラ」
ゴボウとニンジンの他にマイタケでビタミンD(カルシウム吸収率促進)プラス。
ささがきにするとマイタケと相性の良い食感になります!
基本の味付けにプラスおろし生姜でさっぱり味、プラスおろしにんにく(入れすぎ注意)でスタミナアップ。両方入れてもOK。調理の最後に加えて下さい。

「野菜の味噌汁」
大根と玉ネギはなんと古代エジプト時代から食されており、ピラミッド建設者の食を支えていたそうです。淡色野菜も栄養価は高いので、緑黄色野菜だけでなく淡色野菜も組み合わせて食べるのがお勧めです。アミノ酸豊富な高野豆腐もプラスしました。

●アスリートフードマイスター
今川 千恵子(いまがわ ちえこ)
ヨガインストラクター、パーソナルトレーナーとして首都圏を中心に活動。野菜ソムリエ、ベジフルビューティセルフアドバイザー、AEAJアロマテラピーインストラクター、JAMHAハーバルセラピスト、産業カウンセラーなどの資格を活かした指導も行う。
スポーツは夫と共にサーフィンを趣味ではあるが真剣に取り組んでおり、体力作りのためにランニングも行う。あらゆるスポーツ観るのも好きで、自他共に認める大のスポーツ好き。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

第78回 行楽シーズン到来!山登りごはんと行動食

ジュニア・アスリートフードマイスターの一色ふみが
楽しいお話やレシピを書いていきます!

こんにちは!ジュニア・アスリートフードマイスターの一色です。
暑い夏もようやく終わり、涼しい季節になってきました。
秋はスポーツの季節。アウトドア好きな私は山登りもよく出かけます。
トレイルランナーでもある主人と山登りをするときは、ただ登るだけではなくそのあと走って山を駆け下りるのが何よりの楽しみです。足の着地点を瞬時に見つけながらスピードに乗って山を駆け下りるこの爽快感は、一度味わうとやめられません。

ところで、何千メートル級の山でなくとも山登りはかなりの体力を消耗します。
当日の朝にしっかり炭水化物や甘いものを摂って臨んでも、頂上に達する頃にはすっかりエネルギー切れになります。
登っている最中にもパワーダウンしてしまうので、移動食としてチョコレートや飴をリュックにしのばせておいて補給しながら移動しなければ疲れが出てしまいます。
それぐらい山登りは体力を大きく消耗します。

そこで今回は、山登りごはん(頂上での食事)と行動食について考えようと思います。

まずは山登りで楽しみなのが、なんと言ってもお弁当。
食べる楽しみを持ち合わせたお弁当を用意しましょう♪
(※ここでいう「山登り」は、本格的な登山ではなくハイキングレベルです。)

●オススメ山登りごはん●
山登りはとにかくエネルギーを消耗するので、炭水化物はしっかり用意しておきましょう。

☆おにぎり、パン →エネルギーの源=炭水化物の定番です。
☆ウインナー、豚肉炒め →豚に含まれるビタミンB1が炭水化物の代謝を助けてくれます。
☆卵焼き →砂糖を多めに入れた甘い卵焼きで、たんぱく質と糖質チャージ
☆梅干し →適度な塩分補給と、クエン酸で疲労回復(おにぎりに入れてもいいですね。)
☆青菜の炒め物 →ビタミン補給と、汗から流れ出てしまうミネラルの補給にも

頂上で食べるごはんは格別。炭水化物はしっかり入れて、好きなおかずをバランスよく詰めて持って行きましょう!
涼しくなってきたので食中毒の心配は少なくなりましたが、お弁当を作るときの衛生管理(雑菌防止のためおにぎりは素手でなくラップで握る、防腐のため冷ましてから詰めるなど)には気をつけましょう。

●行動食●
行動食はできるだけかさばらず小分けにできるものが良い。

☆チョコレート、クッキー、飴、エネルギーゼリー、ナッツやシリアルの入ったバー、ドライフルーツなど。

移動中のエネルギー切れを防ぐために、これらのアメやチョコをつまみながら歩いたり、小休憩でバナナを食べるなどしましょう。

そして山登りで一番大事なことは水分補給です。
脱水状態になると大変危険なので、脱水防止のためにはまず登る前の段階で水分をしっかり摂っておくことが前提。

移動中はだいたい1時間につき300~500mlを飲むつもりで用意しておくといいです。
飲み方としては、のどの渇きを感じでから飲むのでは遅いです。乾きを感じた時点で脱水は始まっています。なので登りながらこまめに少しずつ補給するようにし、がぶ飲みは避けましょう。

いくつか注意点を書きましたが、とはいっても楽しい山登り。
頂上に着いたらおいしいお弁当が食べられる!という楽しみも山登りの醍醐味。疲れを感じたときのモチベーションにも繋がりますね!
アウトドア用の小型コンロなどを持って行けば、頂上で温かいコーヒーやカップラーメンをいただくこともできます。頂上は気温が低いことが多いので、休んで急激に冷えた体を温める効果もあります。
私個人的には、アウトドアで食べるカップラーメンは最高に美味しいです!カップラーメンやインスタントスープは軽量なのでザックに詰めてもそれほど負担になりません。

そんな感じで、秋の行楽シーズンがスタート!
上手にバランスよく食事を摂りながら秋のスポーツもどんどん楽しみましょう。
そしてアウトドアではゴミはきちんと持ち帰りましょうね!!

●ジュニア・アスリートフードマイスター
一色 ふみ(いっしき ふみ)
レザーメーカーでデザイン製作の仕事を経て2009年に青年海外協力隊に参加。エチオピアに派遣され首都の職業訓練校にて皮革の指導をし、二年間の活動ののち帰国。帰国後はレザー業界から離れ、食育とジュニア・アスリートフードマイスターの資格を取得。現在は協会で講座のアテンドスタッフをしている。夫はトレイルランナー。自身もアウトドアやスポーツを趣味とする。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ