第1回 満腹感より満足感を大切に

ジュニア・アスリートフードマイスター 服部 貴美子が「ココロとカラダの健康を保つ」
をテーマに、“大人アスリート”向けのレシピを紹介していきます!

アスリートフードマイスターは、さまざまな栄養素や食材・調理法をバランスよく取りいれた健康的な食事をベースに、スポーツで大量のエネルギーを消費するアスリートが、体調を崩すことなく、かつ、より良い成績を残せるような食事内容を提案する専門家です。5名のアスリートフードマイスターがスポーツを楽しむ皆さんのために、とっておきの情報をリレー形式のコラムでお伝えします!

 今回から「ココロとカラダの健康を保つ」をテーマとして皆様にお伝えする、ジュニア・アスリートフードマイスターの服部貴美子です。どうぞよろしくお願いいたします!私は、メタボ解消のために40歳からジョギングを始め、3年後にフルマラソンを完走できるまでになった44歳の“大人アスリート”です。
 運動に縁のなかった若い頃は、ケーキを見て「おいしそう」と思う反面、「カロリーが高いぞ」と不安を感じたり、食べた後も、「おいしかった」喜びよりも「太っちゃう」という罪悪感が上回ることがしばしばでした。食べ物を“悪者”にしていたんですね。
 でも、スポーツを始めてから、食べ物はパワーを与えてくれる“正義の味方”になりました。たとえば、フルマラソンに挑む前には、ダイエットの敵と言われがちな糖質をたっぷり取り、グリコーゲンとして蓄えます。また、“カラダ”だけでなく“ココロ”の健康にも効く食事になるように、①同じ栄養素を摂るなら、できるだけ好物から選ぶ②旬の素材を適温で食べる ③彩りや香りで食欲を刺激する という3点を心がけています。今回は、私が11月の大阪マラソンで自己ベストを更新したときに食べた、「味噌きしめん」のレシピをご紹介しましょう。

(材料)
うどん(私は名古屋出身の父のソウルフードだった“きしめん”が定番。細麺が食べやすい人なら稲庭うどんなどがおすすめ)
合わせ味噌(好みでおろし生姜を加える)
豚肉モモ薄切り
野菜(ニンジン・大根・しめじなど)

乾燥わかめ
青ネギ(飾り用)

(作り方)
土鍋にダシ汁を入れ、食べやすい大きさに切った野菜を入れて煮立て、沸騰したら豚肉を入れて火を通す。さらに乾燥わかめとうどん玉を加えて加熱し、麺が少し柔らかくなったら味噌を加えて煮込む。最後に卵を落とし、青ネギを散らして出来上がり。

(ポイント)
レース本番の緊張感を乗り越えるには、ただ満腹になるよりも、「おいしかった」という満足感の高い食事を摂り、しっかり消化吸収して、心身のエネルギーに変えることが大切。煮込んだ麺類は胃に優しいですし、寒い季節に体を温めることも消化促進&気持ちの安定につながります。味噌・生姜・根野菜などを上手に使いましょう。
豚肉や卵は、アスリートの筋肉づくりに欠かせないたんぱく質に加え、糖質の代謝に必要なビタミンB群を多く含む優秀食材。野菜で彩りを添えることも忘れずに。

これからも、「ココロとカラダの健康を保つ」をテーマに、“大人アスリート”向けのレシピを紹介していきますので、どうぞお楽しみに!

●ジュニア・アスリートフードマイスター
服部 貴美子(はっとりきみこ)
プロのライター(記者)として活動中。また、地元・神戸のランニングイベントの実行委員を務めたり、複数のサークルに所属して仲間と一緒に走ったりしています。高校時代に摂食障害を経験したことをきっかけに、食について正しい知識を身につけたいと栄養士の資格を取得。

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