第14回 マラソン大会当日の過ごし方

ジュニア・アスリートフードマイスター 平田 実がランナーである
自分の体験を通して皆様に役立つ、すぐ実践したくなる情報をお伝えします。

今回は、マラソン大会当日を快適に過ごすためのアイデアをいくつか紹介します。

1. スケジュール、チェックリストを作成する。
「大会当日、起床してからスタート地点に立つまでに何をするか?」を考えてスケジュールを立て、「起床後にバックに入れるものや家を出る前に確認すること」などのチェックリストを作っておくと便利です。
まず、しておきたいことを全て書き出し、優先順位をつけたうえで、理想的なスケジュールを立てます。そして、寝坊や交通機関の遅延等を想定し、その場合にどの項目を省くかを決めておきます。やるべきことを明確にして、予定通り行動するだけにしておけば楽ですし、忘れ物も防ぐことができます。

2. 時間に余裕をもたせたスケジュールにする。
スケジュールを立てたとしても、スタート会場が大混雑していて、思うようにならないことがあります。なかでも、トイレ待ちは悩ましい問題。スタートブロックへの整列時間に遅れると最後尾からのスタートになるので、早めに会場入りして準備するのが無難です。東京や大阪マラソンなどの大規模な大会は、30分ほど余裕を持たせてスケジュールを立てると良いでしょう。不安なら、会場入りする前に1度どこかで済ませておくのも一つの手です。

スタート前にトイレに行けない場合もあるので、受付時に渡される案内図を参考にして、コース上のトイレの場所もおおまかに把握しておきましょう。

3. レース中に何をどう補給するかをシミュレーションしておく。

これは、去年の東京マラソンの参加案内に記載されていた給水・給食リスト。レースペースだけでなく、何をどこで補給できるかも把握しておくと、「どのように走るか?」というイメージが、より具体的に頭の中に形成されていきます。このマーカーから、私がレーズン狙いだったことが分かりますね(笑)。
しかし、制限時間(東京マラソンなら7時間)に近いタイムで走るランナーの場合、給水所に飲食物が十分に残っていない場合があります。補給食(エネルギージェル、飴など)をウェストポーチに入れて準備しておくと同時に、その内側にガムテープで小銭を貼っておくと、チャリチャリと音もせず、必要ならば補給食を購入できるので、安心です。コンビニが多い都市部の大会であるなら、電子マネーでもいいでしょう。

4. 走った後は、糖質+たんぱく質でリカバリー。
運動終了後に十分な糖質が摂取できれば、筋グリコーゲン貯蔵量の回復とともに、疲労も回復していきます。身体だけでなく内臓も疲れているので、消化の良いものを選んでください。特に肝臓は、エネルギー代謝だけでなく、運動中に生成されたアンモニアなどの老廃物の解毒も行っているので、かなり負担が掛かっています。レース後のお酒を楽しみにしているランナーは多いと思いますが、量は控えめに。マラソン談義を肴に楽しく飲むことを重視しましょう。

皆さんのランニングライフが、いつまでも充実したものでありますように!

●ジュニア・アスリートフードマイスター
平田 実(ひらたみのる)
走歴10年。温泉LSD(LSDの後、温泉を楽しむ)をこよなく愛するランナーです。ロング走の練習のためにLSDコースを色々開拓してきたのですが、最近では、レースよりもLSDの方が楽しくなっています。沿道の声援に応えながら(時には言葉を交わしながら)走るのが、私のランニングスタイルです。

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