第35回 脂肪の減らし過ぎにも要注意!

アスリートフードマイスター 江川 聡が
「健康食」をテーマに皆様にお伝えします!

“体脂肪”といえば興味深いテーマではないでしょうか。筆者もできるだけ減らしたいと思いつつなかなか縁が切れないで困っています。

基本的には皆様目の敵にしている脂肪とはどんなものなのでしょうか。ざっくりというとエネルギーを溜め込んだり体を守ったりするものです。飢餓状態に備えてエネルギーを脂肪として蓄積し緊急時のエネルギー源として使用されますが、今のこの世の中で飢餓状態になることなんて無いですから要らないように感じますね。

脂肪には他にも重要な役割があります。それは体温や免疫力の防護壁にもなることです。寒い時に毛皮のコートのように体温を守ってくれるのが体脂肪なのですね。
体脂肪が少ない人というのはこの脂肪のコートが薄いわけですから、体温を保持する能力が低くなり体温が低下しやすく、低体温化は体の免疫力を落とし風邪などの感染症を引き起こしやすくなります。だからボディビルダーのような脂肪が薄くムキムキな人は実は風邪を引きやすいという不思議な状況になってしまうのです

さてそんな体脂肪。必要なのか無くてもいいのかどうなのでしょう。結論からいけば脂肪を減らしすぎると体調維持が難しくなってくるのでほどほどにということになります。

沢山あるとメタボにつながる事は周知の事実ですね。
男性の場合は体脂肪が減ったからといって困ることといえば風邪を引きやすくなるくらいでしょう。アスリートの場合は体が軽くなりますが、先述のビルダーのように体調管理がシビアになるので注意が必要ですね。

問題は女性です。自身のカウンセリングを行なってきた経験からすれば体脂肪が15%を切り始めたくらいから生理に不順が出てきて具体的な体調変化が出てくるようです。加えて体温低下による血液循環が悪くなって体が冷えたり、肩こりがでたり…そんな症状がでていい訳ありませんね。低すぎず高すぎずの体脂肪ということで男性は10~15%、女性は15%を割らない程度に体脂肪を維持できれば良いと思います。スポーツの種目によっても必要とされる体は変わります。

この飽食の世の中で人が動かなくなってきている状態が重なると脂肪を貯めていく傾向になりますので、普段の食事は低脂肪に抑えるのがいいでしょう。アスリートとなると尚更ですね。
今回は夏場におすすめの低脂肪たんぱく質や野菜が摂れる食事を紹介します。
“鶏ささみとオクラのうどん”
材料(2人分)
うどん 2玉
鶏ささみ肉 300g
オクラ 10本
えのき茸 1パック
つゆの素 大さじ2
ごま 適量

(作り方)
1)鍋にお湯を沸かし、鶏ささみを茹でる
2)1に輪切りにしたオクラを入れて茹でる
3)2にうどん、えのき茸を入れて茹でる
4)3を器に移し、鶏ささみをほぐし、つゆの素を入れ、ごまをかければできあがり。
茹で汁をそのままうどんの汁に使うのでとても簡単です。

●アスリートフードマイスター
江川 聡(えがわさとし)
和歌山県で薬局を経営している江川聡です。服薬指導を行う薬剤師であり、トライアスロン、ボルダリングに挑戦する“たたかう薬剤師”。サポーターとアスリートの両視点から食と運動のアドバイス。病気や薬、サプリ、トータルにサポートできるアスリートフードマイスターを目指しています。

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