第47回 朝ごはんが大事な理由

ジュニア・アスリートフードマイスターの一色ふみが
楽しいお話やレシピを書いていきます!

はじめまして!ジュニア・アスリートフードマイスターの一色ふみです。
私はもともとレザーメーカーの職人として革製品のデザイン製作に携わっていました。そんな私がこの資格を取得したきっかけは、主人がトレイルランナーであることと私自身スポーツも料理も好きであることからでした。
主人はずっとサッカーをやっていましたが二年前にトレイルランニングをスタート。険しい山を何十キロも走る過酷な競技なので、低血糖やケガを防ぐために彼のトレーニング期の食事に少し工夫をするようになりました。

アスリートの食事は突き詰めれば制限も起きます。しかしストイックになり過ぎて味気なく感じてしまってはつまらないものです。心と食欲は繋がっています。
食事は1日3回365日繰り返すことです。強くなるために仕方なく食べるのではなく、楽しんで食べるということが大事です。
無理なく少しずつ改善し、食器や盛り付け・味付けを工夫したりして、食事が楽しみになると心も体も元気になり、競技のパフォーマンスアップにも繋がりますね。

ところで皆さんは朝食を食べていますか?
最近は朝食を摂らない人が増えていますが、実はアスリートにとってとりわけ朝食を抜くという行為は命取りなのです。

食事をすると糖質の一部は肝臓にせっせと“貯金”されます。
血中の糖濃度(血糖値)が下がると脳がうまく働かなくなってしまうので、次の食事までに低血糖にならないために、血液は肝臓の“糖質貯金”をもらって血糖値を上げてバランスを保ちます。肝臓は大事なタンクの役割をしているのです。
私達は寝ている間にもエネルギーを消費しています。
前日の夕食で肝臓に溜め込んだ“糖質貯金”が睡眠中のエネルギーになるのですが、朝目覚めた時にはその“貯金”は枯渇に近い状態になっています。
それなのに朝食を抜くと、さてどうなるでしょう?
「問題なく生活できてるけど…?」と思うかもしれませんが、それにはカラクリがあるのです。

人間の体はよくできていて、肝臓の“貯金”が枯渇する前になんと筋肉を壊してそこから糖質を作り出してしまいます。それを使ってエネルギーとすることで私達は生きていられます。身を削って命を繋いでいるのです。

ということはアスリートにとっては、せっかくトレーニングで頑張って増やした筋肉が朝食を抜くことによって無駄になってしまうというわけです。
アスリートはもちろん成長期のお子さんも、体を作る大事な時期に朝食を抜くと体作りの妨げになります。それだけでなく、糖が十分でないので午前中の脳の働きも鈍ってしまいます。
だから朝食を食べることはとても大事なのです。
朝がなかなか食べられない人は、最初はしっかり食べられなくても構いません。残りご飯にふりかけでも、コンビ二のパンでも、まずは「何かひと口」から始めてみてはいかがでしょうか?

第一回はこんな感じのスタートでしたがいかがでしたか?次回は、私がかつて住んでいたエチオピアの食とアスリートのお話をしようと思います。お楽しみに!

最後に、おいしくて栄養満点の簡単朝食レシピをご紹介♪

『一色家の元気が出るトースト』

●食パン 1枚
●納豆 1パック
●キムチ 適量
●とろけるチーズ 少々
●ちりめんじゃこ 少々
●お好みでケチャップ、マヨネーズ、飾りのカイワレ

作り方は、食パンに材料をすべて乗せて表面がカリッとするまで焼くだけ!

糖質・たんぱく質だけでなく、アスリートに重要な鉄分やカルシウムもしっかり摂れます。
ビタミンCは鉄分・カルシウムの吸収率をUPさせてくれるので、柑橘系フルーツや100%ジュース、野菜サラダなどを一緒に摂ると良いですね!

●ジュニア・アスリートフードマイスター
一色 ふみ(いっしき ふみ)
レザーメーカーでデザイン製作の仕事を経て2009年に青年海外協力隊に参加。エチオピアに派遣され首都の職業訓練校にて皮革の指導をし、二年間の活動ののち帰国。帰国後はレザー業界から離れ、食育とジュニア・アスリートフードマイスターの資格を取得。現在は協会で講座のアテンドスタッフをしている。夫はトレイルランナー。自身もアウトドアやスポーツを趣味とする。

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