第48回 気候の変化に負けない持久力系スタミナ飯

ジュニア・アスリートフードマイスターの菅野 真喜が
季節に合わせた食事トレーニングで「何を食べるか」「なぜ食べるか」を発信します!

近年のマラソンブームで、お祭りのような都市型マラソンも多く開催される様になり、直前に迫った東京マラソンや名古屋ウィメンズに出場される方も多いのでは?と思います。
私も東京、名古屋どちらも出場した事がありますが、抽選倍率が高かったり、先着申し込みが数時間で締め切られたり、プレミアムチケットのマラソン大会が多くなりました。

やっと手にいれたマラソン大会日が近づくと気になるのは天候の事。大きな気候の変化がない限り大会は開催されますので、気温以外に風や雨なども気になるところです。どんなコンディションでも走れる様に体調は常に整えておきたいですが、天候によってはいつもと同じ様に走ってもエネルギーの消耗が激しくなる場合があります。

フルマラソンで3時間以上かかるランナーは「ハンガーノック」というエネルギー切れを起こさない様、マラソン中にエネルギーを補給する必要があります。通常、補給食は20km過ぎてから設置されていますが、気温が高すぎる(あるいは低すぎる)などの悪天天候の場合やオーバーペースで走っていると早くにエネルギー切れを起こし、足が前にでない、やる気の無い症状がやってきます。

マラソンの途中でエネルギー切れにならないためにはオーバーペースにならないスピードで走る事と大会当日の朝、どんなものを食べるかが大きく関わってきます。
食事がエネルギーとして活動するためにはスタート時間の2~3時間前に朝食を済ませるのが適切と言われます。その時に食べるものはエネルギーの元となる炭水化物(糖質)を中心とし、糖質の活動を助けるビタミンB群、汗や血液に関わるミネラル分を一緒に摂取します。

個人的な経験では最もエネルギー切れを起こさず、消化のよい炭水化物は「お餅」。けんちん汁や豚汁にお餅を入れたスタミナ飯が最近のロングトレーニングやレース当日の定番朝食です。

写真はロングトレーニング時の「餅入りけんちん汁」。寒い日は体を温める事を考えて生姜を入れたり、食欲の落ちる暑い日はワカメ、梅干を入れた餅入りお吸い物でさっぱりといただきます。
お餅が手に入らなかったり、自分で朝食を作れない遠征地ではホテルでご飯をメインとした朝食を済ませ、レース1時間前にゴマ煎餅をお水と一緒にポリポリ..。お煎餅もお餅同様に消化のよい食品です。

ちなみに、餡入りお餅やお汁粉はレース後半やレース後の披露回復に効果がありますが、餡には砂糖を多く使っているので、レース直前に食べると血糖値を急激に上昇させ、レース中に低血糖になる「インスリンショック」が起こる場合があるのでご注意を。チョコレートや甘いジュースも同様です。

●ジュニア・アスリートフードマイスター
菅野 真喜(かんの まき)
乳製品関係の仕事をする一児の母&北海道フードマイスターでもある走歴5年の市民ランナーです。2013年は年間5本のフルマラソン完走とサブフォー(4時間切り)を達成し、今年はウルトラマラソンにも挑戦!。一年通して走り続ける体力&すばやい疲労回復を維持する事を心がけています。

アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

カテゴリー: 未分類   パーマリンク