第51回 ジュニア期は『黄金期』!!

ジュニア・アスリートフードマイスターの尾澤真紀が
ジュニア期の『元気に食べて強くなる』をテーマにお伝えします!

こんにちは!愛知県出身ジュニア・アスリートフードマイスターで管理栄養士の尾澤真紀です。
6年後の東京五輪に向け、注目が集まっているジュニア期の『元気に食べて強くなる』をテーマに、5回に渡ってお伝えします。管理栄養士の視点から、様々な提案をさせていただきたいと思いますので、宜しくお願いします。

さて、みなさんはジュニア期(小学校・高学年~中学校)には、どんなスポーツをされていましたか?私は水泳をしていました。その頃は、食べることは好きでしたが、栄養にほとんど興味がなく、毎日出されたものをただ食べているだけでした…。しかし!このジュニア期の生活こそ大人になってから大きく影響してくるのです!それは、食事だけでなく、身体活動や練習の基礎など、多くの事が関わっています。ここで大切なことは『好き嫌いをしないこと!』です。一見、食べ物だけのことに思われるかもしれませんが、普段のトレーニングや生活すべてに当てはまります。

例えば、長距離専門の水泳少年が、二人いるとしましょう。
・納豆が苦手で、いつも残しているA君。
・納豆が苦手でも、海苔の佃煮と混ぜたりして、なんとか頑張って食べるB君。
この二人の違いは『苦手なものを工夫して、克服するか、しないか』です。
普段のトレーニングに、当てはめるとどうでしょう。
・持久力を上げるための陸上トレーニングが苦手で、いつもサボっているA君。
・陸上トレーニングが苦手だけど、持久力を上げて タイムを縮めたいから、頑張って取り組むB君。
苦手だからと言って、ずっとそれを避けていたら、本番のここぞという時に、絶対勝てません!!学校のテストだって一緒。
ケガや体調不良を訴えて、あの時、あれをちゃんと食べていれば…あの時、あのトレーニングをちゃんとしていれば…では遅いのです。私も実は、大人になってから、そう思うことが多々ありました。
少し工夫しただけで、苦手が得意に変わることは、たくさんあります!そうなれば、もっと楽しくなりますよね!無理に克服しようとせず、自分ができそうなことから、チャレンジしてみるといいと思います。

大抵の人には、やっぱり食べ物の好き嫌いはありますね。でも、いつも残しているものが、強い身体を作ってくれる役割があるなら!!身体の調子を整えてくれる役割があるなら!!残すなんて実にもったいない。
特にジュニア期というのは『黄金期』と呼ばれるように、骨の成長(身長が伸びる)、日々の体重増加、心臓や肺などの呼吸循環機能の発達など、大人の身体づくりに向けての最も重要な時期です。そのため、必要とされるエネルギーや栄養素の量も多くなります。スポーツをしているのなら尚更です。
身体というものは、食べ物からしかつくられないもので、それらが欠けてしまうと、成長が妨げられたり、ケガをしやすくなったり、体力がもたなかったり、スポーツ面でもマイナスなことが起こってしまいます。

もっと身体を大きくしたい!試合に勝ちたい!将来スポーツ選手になりたい!と思うなら、少しずつでもいいので、まずは出されたものは残さず食べるところから始めましょう!これもトレーニング。内蔵も鍛えて丈夫な身体を作りましょう。
偏ることなくいろんなものをバランスよく食べることはもちろん、楽しみながら食べることも大切です。
実は、楽しく食べることによって消化・吸収も良くなるんですよ!

B君が食べていた納豆+海苔の佃煮はこんな感じになります。

タンパク質が豊富な納豆にビタミン・ミネラル(特に鉄・カルシウム)が豊富な海苔の組み合わせで、身体を丈夫に。
その他、お家にあるもの(ワサビ、ゴマ油、マヨネーズなど…)でアレンジもききますよ!
是非、お試しください。

●ジュニア・アスリートフードマイスター
尾澤 真紀(おざわ まき)
愛知県出身。管理栄養士。スポーツクラブ勤務を経て、現在は給食会社で厨房業務に携わる。スポーツ栄養士を目指しており、休日などボランティアで地元の高校の部活動の生徒に向け、栄養アドバイス等を行う。
大学時に栄養教諭の免許を取得。

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