第21回 食品リスクを避けながらダイエット

ジュニア・アスリートフードマイスター 服部 貴美子が「ココロとカラダの健康を保つ」
をテーマに、“大人アスリート”向けのレシピを紹介していきます!

皆さんには、「子どもの頃からの大好物」がありますか?
お風呂上りにアイスクリームが欠かせない、週に一度は会社の近くにあるカレー屋に通っている、お弁当は鶏の唐揚げとハンバーグがローテーションで出てくる・・・etc.
 そんな、知らず知らずのうちに身に付いてしまった「同じものを繰り返し食べる」という習慣が、心身に思わぬ影響をもたらすことがあります。わかりやすい例をあげると、カロリーや脂肪分の多い食事を続けたことによる肥満、慢性的な塩分の取りすぎによる高血圧症、インスタント食品に頼りすぎてカルシウム不足などなど。また、すぐに体調や体型の変化に現れないとしても、体にとって良くないもの・・・添加物、汚染物質、自然の食べ物の中に含まれる毒性のある物質など蓄積されてしまうことも忘れてはなりません。

 中高年ともなれば、食習慣の“キャリア”もそれなりに長いはず。「今さら変えようと思っても変えられないよ~」というのがホンネですよね。また、食品に含まれる栄養や毒性の知識を頭に入れて料理をするのは専門家でも難しいですし、昔はヘルシーな油ともてはやされていたマーガリンが、今では「トランス脂肪酸を含むので摂り過ぎないように」と言われるようになるなど、研究によって評価が変わることもあります。
では、簡単に食品リスクを避けるにはどうすればいいのでしょう? そのポイントは「食べる食材の数を増やす」ということです。昔から、「いろいろな栄養素を摂るために、一日30品目を食べましょう」と言われてきましたが、これは逆に特定の食品に含まれるリスクを分散することにもなるのです。

 ところが、ウェイトコントロールなどを目的にダイエットをしようとすると、カロリーと一緒に食材の種類まで減らしがち。そこで今回は、材料を炊飯器にポンポンと入れるだけでほとんど完成してしまうお粥レシピを紹介します。お粥や炊き込みご飯などは、主食とおかずが一度に食べられて、かつ、使う食材の数がとても多い「リスク分散レシピ」の代表格なんですよ。

【簡単なのに栄養満点! 炊飯器でつくる中華粥】

(材料)2~3人分
胚芽米 1/2C
鶏ガラスープ
鶏ささみ肉 2本
ホタテ貝柱 6粒
ニンジン 30g
エノキ茸 40g
乾燥キクラゲ 少々
溶き卵 1/2個分
青シソ 3枚
薬味(ネギ、生姜、白ゴマ、黒ゴマ)
ポン酢タレ(ポン酢、ごま油少々)

(作り方)
1) 米を炊飯器に入れ、「5分粥」の目盛りまで鶏ガラスープを入れる

2) 小さく切ったささみ肉、ホタテ貝柱、エノキ茸、ニンジン、きくらげを入れて、炊飯
スイッチをONにする
3) 炊き上がったら全体を混ぜ、溶き卵をかけて刻んだ青シソを散らし、軽く混ぜてから蓋を閉めてしばらく蒸らす。
4) 一人分ずつ盛り付けて薬味を添える。好みで三杯酢タレをかけても良い

(ポイント)
このレシピは、あくまでも一例ですので、
・米の種類(胚芽米→玄米、発芽玄米、雑穀を混ぜたブレンド米など)
・メインとなるタンパク質系の食材(鶏肉→豚肉・牛肉の部位を変えながら、魚、貝類、かまぼこ、ソーセージ、ベーコン、油揚げ、湯葉など)
・サブとなる野菜(ニンジン→ゴボウ、大根、青菜など。乾燥野菜を使っても便利)
・味付けのベースとなるスープ(鶏ガラスープ→かつお出汁、昆布出汁、煮干出汁、コンソメ、中華スープ、豆乳、牛乳、トマトジュースなど)
・薬味など最後に添えるトッピング
を入れ替えてオリジナルの味にチャレンジしてみてください!
食品リスク分散や栄養バランスを整えるだけでなく、味にバリエーションをつけて飽きずに続けるためにも大切なポイントです。

●ジュニア・アスリートフードマイスター
服部 貴美子(はっとりきみこ)
プロのライター(記者)として活動中。また、地元・神戸のランニングイベントの実行委員を務めたり、複数のサークルに所属して仲間と一緒に走ったりしています。高校時代に摂食障害を経験したことをきっかけに、食について正しい知識を身につけたいと栄養士の資格を取得。

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