ジュニア・アスリートフードマイスター 服部 貴美子が「ココロとカラダの健康を保つ」
をテーマに、“大人アスリート”向けのレシピを紹介していきます!
ロンドンオリンピックでにわかに脚光を浴びた「アーチェリー」。メダリストのお一人は、ランニングで下半身や体幹を強化したと明かしていましたが、あの大舞台で勝負のカギを握ったのは集中力でしょう。市民スポーツでも、大事な試合の前に限って眠れなかったり、ちょっとした動揺でゴルフのパターの手元が狂ったりするものです。
中高年アスリートの皆さんは、メタボの元凶になりかねない高カロリー食より、ココロを鎮める食事をとってプレーに臨んではいかがでしょうか?
よく「イライラ防止にカルシウムを」と言われますが、これはカルシウムなどミネラルの多くが神経の伝達に関与していることに由来します。ビタミンB群やミネラルの吸収を助けるビタミンCなども合わせて摂るのがおすすめです。
ビタミン・ミネラルを摂りましょうと話すと、「サプリメントを飲んでいるから大丈夫」と胸を張る方がいらっしゃいますが、栄養素が濃縮されている分、摂り過ぎにご注意を! ビタミンAなどの脂溶性ビタミンは過剰症の恐れがありますし、カルシウムとマグネシウムの摂取バランスが崩れると筋肉の痙攣を引き起こすことも・・・・・・。サプリメントを「いざ」という時に生かすためにも、日常の食事でコツコツと栄養素を注入していくよう心がけましょう。
また薬膳では、冬が旬の「ゆりね」が精神不安を鎮めて不眠などに効果がある食材とされています。
さらに、温かくしたり、とろみをつけたり、香りを生かした調理法を選ぶと、食後まで“ほっこり”した感じが長続きするので試してみてくださいね。
というわけで今回は「ゆりね」を使ったレシピをご紹介します。
(材料)3~4人分
ゆりね 1個
淡口しょうゆ 小さじ2
みりん 小さじ1
はちみつ 小さじ2
ショウガ汁 小さじ1
みかんの皮 1/2個分
(作り方)
1)みかんの皮をよく洗い、白い部分を取り除いて細かく刻み、天日で乾燥させる。
2)ゆりねはバラバラにして水で洗い、茶色い部分を取り除いておく。
3)2)を鍋に入れ、全体が浸るくらいの水(1カップ強)を加えて中火にかける。
4)沸騰したら弱火にし、淡口しょうゆ、みりん、はちみつ、ショウガ汁を加えて、さらに煮つめる。
5)4)にみかんの皮を加えて軽く煮立たせ、香りが飛ばないうちに火からおろす。
6)余熱でゆりねに火が通り、味が浸みたら出来上がり。
(ポイント)
みかんの皮を乾燥させたものは陳皮と呼ばれ、スパイスや漢方薬として使われます。
味付けは薄めにしたほうが香りが良く、色も白く仕上がりますよ。
右下が陳皮(ちんぴ)
●ジュニア・アスリートフードマイスター
服部 貴美子(はっとりきみこ)
プロのライター(記者)として活動中。また、地元・神戸のランニングイベントの実行委員を務めたり、複数のサークルに所属して仲間と一緒に走ったりしています。高校時代に摂食障害を経験したことをきっかけに、食について正しい知識を身につけたいと栄養士の資格を取得。
アスリートフードマイスター養成講座はこちら>