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第57回 減量&デトックスのお助けマン

アスリートフードマイスターの池田 清子が 実践している食生活のほか、海外の食事情などについてもお伝えします。 4月も後半ですね。 みなさん、最近こんなことはありませんか? ・ 冬に増えた体重が元に戻らない ・ 季節の変わり目でなんとなく身体が重たい ・ 花粉症がツラい ・ 身体をスッキリさせたい 該当するという方、今回は我家の『減量&デトックスお助けマン』をご紹介します。 マウンテンバイクプロライダーである夫の池田祐樹選手は、今年3月上旬にネパールはヒマラヤ山脈で行われた『Yak Attack2014』という、全8日間のステージレースに挑戦しました。スタート時の気温は30〜40℃。しかしレース後半、最高時点の標高は5400m、マイナス20℃。ある日は68km登りのみ、ある日は雪山でバイクを担いで歩くのみ、などなど。このレースは「クレイジーなほどに過酷なレース」として有名です。そんな環境に耐えられる身体を作るため、気を付けたのは『必要な筋肉は付けておき、余分な脂肪は勿論使わない筋肉は発達させない』こと。また、昨年は感染症にかかり惜しくもリタイヤしたので『感染症にかからない強い身体になること』でした。 最後のトレーニング期間という大事な時に、東京にも大雪が降りました。外に出てトレーニングが出来ないため、消費カロリーも軽減。このままでは太ってしまう。そんなとき、我家で助かっている『脂肪燃焼スープ』の登場です。 参考にしているのは『毒出し 脂肪燃焼ダイエットスープ〜食べれば食べるほどやせられる〜』(指導 岡本羽加/主婦の友社)という本です。 以前から「ちょっと体重落としたいね」という時はこのスープを3日〜1週間位連続で毎食組み込んでいます。ショウガの擂り下ろしも加えるので、身体がポカポカと温まります。他の栄養素も必要なので、スープだけということはしませんでしたが、食事の一番最初に食べることがポイントです。とにかく野菜がたっぷり摂れるので満腹感が増し、最初に食べることで食べ過ぎの防止にもなります。大量に含まれている食物繊維は便通の改善に。デトックスすることで血液もキレイになり、やがて細胞の活性化に繋がるそうです。 「腸のデトックスが花粉症を軽減させる」花粉症対策とも重なっていて、私は実践した翌年から花粉症が発症しなくなりました。 様々な効果が出るスープ。祐樹選手が出発前の3日間欠かさず食べた結果は… 出発当日の朝、体重計の数字は理想体重である63.4kg(173cm)を指していました。約2キロの減量に成功です。 肝心のレース結果はといいますと、 初日は1位・翌日2位・3日目1位……と上位をキープ。最終的には『総合2位』という結果でレースを終えました。 地元のみならず世界中から強豪選手が集まり、慣れない厳しい環境の中、本当によくやったと思います(現にネパールの選手が1位3位4位をと続きました)。 身体が整うと実力を発揮出来るだけでなく、一層自信もつきます。 今回は減量時のスープをご紹介しましたが、安心材料の一つとして「風邪を引きそうなとき」「気合いを入れたいとき」「試合前の定番食」など、定番メニューがあると心強いですよね。食事が心と繋がっていることを実感します。 みなさんもぜひ日頃から『お助けメニュー』を見つけておくことをおススメします。 運動にはとてもいい気候になりました。 私も長い冬の間寒さに縮こまっておりましたので、身体の外から・中からデトックスして、活発に動ける身体でいたいと思います。 ●アスリートフードマイスター 池田 清子(いけだ さやこ) アスリートフード研究家。夫はマウンテンバイクプロライダー、池田祐樹選手(トピーク・エルゴンレーシングチームUSA所属)。モデル事務所でのマネージャー経験を活かし、現在は夫のマネージメントを行う。「五感で食べる」をモットーに、カラーコーディネーターの資格を生かした色彩豊かな食卓と、満足感と栄養バランスを兼ね備えた献立を研究する日々。 アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

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第56回 食トレーニングの基本「まごわやさしい」

ジュニア・アスリートフードマイスターの菅野 真喜が 季節に合わせた食事トレーニングで「何を食べるか」「なぜ食べるか」を発信します! ランニングのトレーニングと同じくらいに日々の積み重ねが重要だなと思うのが食トレーニング。 今まで運動のした事がない自分がレースに出て走る事が面白くなり、最初は毎日の様に5~10kmほど走っていて、徐々に疲れがたまっていき、半年ほどで走る事がおっくうになり、膝の怪我もする様になって走るのやめようか..と思った時にアスリートフードマイスターの資格の事を知りました。 ジュニア・アスリートフードマイスターの資格をとってから気をつけているのは「走る事・食事・休養」この3つのバランスが揃わないとヤル気が出なかったり、注意力が散漫になり怪我につながるという事が自分の体を通して実感する様になりました。 食事もトレーニングの一環として取り組むようになってから知った言葉で「まごわやさしい」というのがあります。 一日の食事からバランスよく栄養をとるため、日本人が昔から馴染みのある食材の頭文字をとった言葉です。海外で活躍するプロ野球選手やサッカー選手、プロゴルファーの方でも食事の基本として「まごわやさしい」を心がけている方が多いです。そんな「まごわやさしい」とは、 「ま」⇒まめ(大豆、枝豆、豆腐、納豆などの豆類) 「ご」⇒ごま(ゴマ、アーモンド、くるみなどのナッツ類) 「わ」⇒わかめ(わかめ、こんぶ、ひじきなどの海草類) 「や」⇒やさい(特に緑黄色野菜) 「さ」⇒さかな(魚貝類) 「し」⇒しいたけ(きのこ類) 「い」⇒いも(ジャガイモ、さつまいも、山芋などのイモ類) 写真はサツマイモのご飯、わかめ&スナップえんどうの味噌汁、菜の花のゴマ和え、かすべ(エイ)のカレー粉焼き、きのことトマトのマリネ。 特にレース後やロングトレーニング後が一番いろんな栄養を体が欲しがるので、走った後にしっかりと「まごわやさしい」食事をします。ただ、毎回完璧な食事を作れないので、もっと簡単に「まごわやさしい」を取り入れる方法としてよく作るお弁当にも使える「まごわやさしいお稲荷」をご紹介します。 左手前から「黒豆ご飯」「人参のゴマ和え」「サツマイモ&ひじきのマヨネーズ和え」「ほうれん草&シラスの卵とじ」 黒豆(50g)は前日の夜に洗って、お米(2合)と一緒に炊飯器に入れ、一晩つけおきし炊くだけでキレイなお赤飯の様な黒豆ご飯ができます。 このご飯をベースにお稲荷さんに半分ご飯を入れ、その上に他の料理をトッピング。 ゴマ和えや卵とじも簡単な料理なので忙しい朝でもサッと作れますが、副菜として常備しておいてもいいですね。これだけですと「き」⇒きのこが無いので、なめこのお味噌汁を加えると完璧です。 一度の食事で「まごわやさしい」をそろえるのは難しくても、一日の中で「まごわやさしい」食材を意識して三度の食事をとる心がけをする。どの食材も沢山食べる必要はありません。 「そういえば、今日は海草食べてない」、「きのこ食べてない」と気づいた食材があれば晩ご飯にお味噌汁に食べてない食事を加えるだけでも「まごわやさしい」食事になります。 食トレーニングとして「まごわやさしい」を意識してみませんか。 ●ジュニア・アスリートフードマイスター 菅野 真喜(かんの まき) 乳製品関係の仕事をする一児の母&北海道フードマイスターでもある走歴5年の市民ランナーです。2013年は年間5本のフルマラソン完走とサブフォー(4時間切り)を達成し、今年はウルトラマラソンにも挑戦!。一年通して走り続ける体力&すばやい疲労回復を維持する事を心がけています。 アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

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第55回 アスリートだって「スイーツ」が食べたい!

アスリートフードマイスター今川千恵子が「アスリートに参考にしてもらいたい!」 と思ったことを、スポーツの種類を問わず発信していきます! アスリートの皆さん、スイーツは好きですか?きっと「好き!」という方が多いと思います。でもその一方で、身体作りには人一倍気を使っている方もと多いはず。普段からどんな工夫をしていますか?体を動かしているから大丈夫と好きなだけ食べている…?それとも、アスリートは間食をしてはいけないとひたすら我慢…? 「洋菓子」と「和菓子」、比べてみました! スイーツなどの嗜好品の摂取量は1日200kcal程度にするのが良いと言われていますが、実際にスイーツのカロリーはどれ位でしょうか。洋菓子、和菓子それぞれ5種類ずつ取り上げてみました。 「洋菓子」 シュークリーム1個60g …( 245kcal / 脂質13.6g 糖質22.3g ) ショートケーキ1個100g …( 344kcal / 脂質14.0g 糖質47.1g ) アップルパイ1切れ80g …( 304kcal / 脂質17.5g 糖質32.7g ) ドーナツ1個50g    …( 387kcal / 脂質20.4g 糖質43.8g ) ミルクチョコレート1枚70g …( 558kcal / 脂質34.1g 糖質55.8g ) 「和菓子」 大福1個50g      …( 235kcal / 脂質0.5g 糖質52.8g ) どら焼き1個70g    …( … 続きを読む

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第54回 鉄分のお話

ジュニア・アスリートフードマイスターの一色ふみが 楽しいお話やレシピを書いていきます! こんにちは!ジュニア・アスリートフードマイスターの一色です。 私は2009~11年に青年海外協力隊としてエチオピアに派遣されていました。 というわけで、今回はエチオピアを絡めたお話をしようと思います。 エチオピアといえばマラソンが有名ですね。世界記録保持者を多く輩出するエチオピア、いったいどんな食生活でしょうか? 分析してみましょう。 まずエチオピアの主食は、インジェラと呼ばれる酸っぱいパンケーキ。それに豆粉のシチューをかけ、ちぎりながら食べるのが一般的。(↓参照) しかしエチオピアの食の栄養価は決して高くありません。 一般的な家庭料理ではビタミンを多く含む野菜の摂取量が極めて低く、また内陸国なので魚介類を食べる習慣もなく、海産物から摂取できるヨウ素(成長ホルモンに関する栄養素)も不足しており、成長障害・発達障害などの深刻な問題もあります。 アスリートにも大事な体を構成するたんぱく質ですが、一般的なエチオピアの家庭ではお祝い事以外で肉や卵を口にすることがあまりなく、良質な動物性たんぱく質(肉・魚・卵)の摂取の機会は非常に少ないです。 またエチオピアのアスリート達に関してはスポーツ栄養の知識が十分に普及していないのも現状。世界最貧国とも言われるこの国では、市民レベルの選手はもちろんナショナルチームの選手の中にさえも、貧しさゆえお腹をすかせて練習している選手がたくさんいます。 彼らの強さは先天的な身体能力や生活環境も大いに関係するとは思いますが、貧しい食環境でも高記録保持の選手を多く輩出しているのですから、もしも彼らに十分な食事と栄養管理が加われば更なる高記録の可能性を秘めているのではないかと、私は思います。 とはいえ、エチオピアの食事には侮れない面もあります。主食のインジェラは数日間しっかり発酵させた発酵食品なので抗酸化作用も高く、その原料となる穀物は高タンパク。 またアスリートに必要不可欠な「鉄分」が豊富に含まれています。 作るときに原料の粉を水で薄めるので一度に摂取できる鉄分はそこまで多くはありませんが、幼い頃から三食毎日それを食べている彼らは継続的に鉄分を体に取り込むことができています。もしかしたらそれが彼らの高い持久力の秘密かもしれませんね。 鉄分は血中の酸素を全身に運ぶ重要な成分。酸素を多く利用するアスリートには不可欠です。しかし汗と一緒に流れ出てしまう成分でもあり、十分な量の摂取が難しいうえに吸収されにくいという難点もあります。 鉄は色の濃い野菜やレバーに多く含まれますが、鉄のフライパンで調理した料理や、鉄瓶で沸かしたお湯からも鉄が摂取できるということをご存知ですか? またそこから摂取できる鉄は、「二価鉄」と呼ばれるむしろ体に吸収されやすい鉄なのです。アスリートはもちろん貧血の方や鉄を意識している方は、鉄製調理器具をぜひ活用してみてください。 さて今回のレシピはそんな「鉄」に注目してみました。 料理が苦手な方も大丈夫、難しいこと抜きの丼レシピです! 摂取の難しい鉄を効率よく体に取り込むには食材の組み合わせにヒントが隠れています。 詳しくはレシピの後の解説をご覧ください! 【鉄分レシピ!5分でできる美味い丼♪】 ●豚肉 入れたいだけ ●小松菜 入れたいだけ ●卵黄 1コ分 鉄分豊富な3食材を使いました。 作り方は簡単。 塩コショウした豚肉と小松菜を、しょうゆ、ニンニク(チューブでOK)、レモン汁(市販の瓶入りのものが便利です)で炒めて、ご飯に乗っけて卵黄を落とせばできあがり! お好みでゴマや海苔をふりかけて。彩りにトマトなど。 卵黄をつぶし混ぜながら召し上がれ♪ 鉄の1日必要量は10~12mg。 このレシピでは例えば豚肉100g、小松菜2株=約80gとして、鉄が約4mg摂れるので1日必要量の約1/3が摂れます。これを鉄製フライパンで調理すればさらに1~1.5mgほどプラスされます! 残念ながら鉄は吸収されにくい成分。しかし、ビタミンCや動物性たんぱく質(肉、魚、卵)と一緒に摂ることで吸収されやすくなります。 このレシピではレモン汁・豚肉・卵を一緒に調理するので、小松菜をはじめ各食材に含まれる鉄分が効率よく吸収されます。 (ちなみに今回使っている小松菜は優秀な野菜。鉄分と一緒にビタミンCもたっぷり含まれているので、それだけで効率よく鉄分が吸収されます。) 普段の食事でも食後にフルーツを食べるようにしておくと、フルーツのビタミンCが食材に含まれる鉄の吸収を助けるのでオススメです。 このような組み合わせをヒントにしながら、特に持久系のスポーツをされる方はしっかり鉄を意識して継続的に摂取していきましょう。 ひとつ注意点。 緑茶やコーヒーに含まれる成分(タンニン)は鉄の吸収を妨げてしまいます。 … 続きを読む

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第53回 やめられない!飲酒のコツ①

アスリートフードマイスターの芦田圭子が あの手この手で皆様の食べる飲むを応援させて頂きます! 初めまして。 アスリートフードマイスターの芦田圭子です。 プロフィールにもあるとおり、現在フィットネスクラブでスタッフ兼インストラクター&パーソナルトレーナーとして勤務をしているため、会員様から様々な嘆き(!)をお伺いします。今回はその中からこんな嘆きをピックアップ。 「飲むのをやめられない!」 ・・・・・はい。そーでしょうとも。やめられませんよねえ。その気持ち良ーくわかります。 きっぱり申し上げましょう。やめられるならやめて下さい(笑)いやいや。やめなくてもいいんです。“その代わり”。飲酒のコツ(!)を伝授致します。まずは7つのうち3つを伝授。 1.チェイサーをお供に 2.グラスは小さめ・一口づつ 3.食事と共に 4.会話や雰囲気を楽しむ 5.締めだけ我慢 6.休肝日を作りましょう 7.動いた分だけ飲める!? 1.チェイサーをお供に アルコールを飲む時は必ずお水をセットで飲みましょう。お酒と同量を基本に飲むといいですね。血中アルコール濃度を下げて吸収を抑えてくれる他、肝臓でのアルコール分解を助けるので二日酔い防止にもなります。ビールなどは利尿作用も高いので水分補給も兼ねて是非。 持論としては、単純にお水でお腹が膨れて酒量が減る(経済的にもお得♪)・チェイサーをつけると見た目も良い・交互に飲むことで口がさっぱりしお酒をより楽しめる・時間がかかるのでスピードが遅くなり結果酒量が抑えられる・・・です。 2.グラス(酒器)は小さめ・一口づつ 試合やトレーニング後のご褒美にお酒を飲む方は多いでしょう。ビールなどお風呂上がりにプシュッと缶から直飲みはたまらないと思います。そこはグッと一瞬抑え、グラス(酒器)に移してから飲みましょう。上手に注げばより美味しく飲めますよね。小さめなグラスにすると何杯も重ねることになるので、時間がかかったり見た目で杯を重ねることがわかりやすく酒量が抑えられます。お店で飲む時も注文時に小さなグラス(酒器)をお願いすると良いでしょう。 さらに一口ごとにグラスを置く癖をつけると尚good。オススメは高級なグラスや繊細で扱いに慎重になるようなグラスを使うこと。そっと置くから時間がかかる上、見た目も優雅です。この観点からすると、高級ホテルのラウンジやBARで飲むとガバガバ(!)飲めませんから、お店を選ぶ、というのも一つの手ですね。 3.食事と共に 栄養学的にまず、食事はバランス良く。そして適量に。 お酒だけでは栄養のバランスが取れず飲み過ぎる確率が高くなります。カロリーも含め食事の一環として楽しむのがオススメです。 それと個人的な意見で恐縮ですが、お酒は食事とのマリアージュでより楽しめると感じます。 日本は四季があり、それぞれに旬の食材が豊富な国です。真冬の甘い白菜と豚肉の鍋に日本酒の熱燗、初夏の大粒岩牡蠣にレモンを絞って冷たい白のシャブリ、秋を告げる脂の乗った秋刀魚の塩焼きにビール。旬の食材はその食材の持つ美味しさや栄養価が際立ちます。それを目一杯五感を使って享受し楽しまない手はありません。 温野菜に鮭の水煮を添えて さて。いかがですか? 実際これはシェイプアップを目的としたクライアントさんに実行して頂いている内容です。(もちろん私自身も)これだとやめなくてもいいので気持ちも楽だし、代わりの条件(後半の4つ)を受け入れやすくなります。 「食べる」「飲む」という行為は毎日繰り返していくものですから、無理をすれば続きません。無理なくステップバイステップで少しづつ慣らしていく。そして楽しむ。これがコツです。 次回は残り4つを伝授致しますので、それまでにひとつでも実行し継続してみて下さいね。 ●アスリートフードマイスター 芦田 圭子 (あしだ けいこ) トレーニングの目的は「美味しく食べて飲むため♪」と公言してはばからないフィットネスクラブスタッフ兼インストラクター・パーソナルトレーナー。 銀行や有料老人ホーム勤務を経てフラワーデザイナーへ。その間に膠原病と診断されたり拒食症を経験したことから、自身の健康のため今の職業へ転職。それゆえ高齢者指導とシェイプアップが得意分野。 介護予防運動指導員・基礎心理カウンセラー・アスリートフードマイスター他取得。 アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

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第52回 食生活を見直そう!

アスリートフードマイスターの張谷綾が 明日から使える情報を提供します! 皆さん初めまして。今日からコラムを担当します、アスリートフードマイスターの張谷綾です。 さて、私の置かれた環境から説明を…主人は、社会人アメリカンフットボール(Xリーグ)のチームに所属しています。 本場のアメリカでは、非常に人気の高いスポーツですが、日本では、認知度は高いとは言えず…ほとんどがクラブチーム(普段は仕事に就き、週末に集中的に練習や試合を行っている)で、時間的にも金銭的にもやりくりが大変です。しかし、アメフトの面白さを知ってもらおう、もっと観戦に来てもらおうと、どのチームも頑張っています。 もちろん、これはアメフトだけに限らず、プロ化されていないがために同じ思いをしながらスポーツを続けている方が多いと思います。 ここで問題なのは、専門の栄養士をつけられない中、自分で全てをやっていかなければなりません。ですから、トレーニングはしっかり行っていても“食”のトレーニングまで至らない選手が多いことです。 確かに、時間がないのは分かります。現在のパフォーマンスでそこそこ満足しているのかもしれません。しかし、よく考えてみてください。自分の身体を作っているのは、全て“自分自身が”“選んで”食べているものです。よく、トレーニング後にプロテインを飲んで満足してしまい、その後の食事をおそろかにしている人がいます。努力しているのに、実はバランスの悪い身体作りをしていることに気付かない人がいるのは、非常にもったいないです。 今から“食”のトレーニングを始めても、けっして遅くはありません。身体作りの分かれ目は、知っているか知らないかの差です。自分自身が変わると同時に、これはお願いするしかないのですが、食事を担当するであろう家族や彼女に深々と頭を下げて(笑)協力してもらってください。  それでは、どのような食事を摂るとよいのでしょうか。  1回目のコラムは、もう一度原点に返って、『バランスのよい食事』について一緒に考えていきたいと思います。  まずは、昨日の食事を振り返ってみてください。何を食べましたか? 日本には、「一汁三菜」という言葉があります。主食(穀類)、主菜(たんぱく質中心)、副菜・副々菜(野菜中心)、汁物がセットになっている食事のことです。詳しくは、第41回の服部さんが書いているように、食事バランスガイドが目安になります。スポーツ選手の場合、さらにたんぱく質の食材を増やし、牛乳と果物もしっかりと摂っておきたいものです。  では、我が家はどうしているかというと… これは、朝食です(オフ期)。一般の食事よりも品数を増やしていますが、忙しい朝はあまり手間がかからないものを用意しています。もちろん、丼ものにしたり、具だくさんの味噌汁にしたりして、品数を少なくしてもよいです。栄養の細かいことを覚えるのは大変なので、『色々なものを食べる!』を基本としましょう。  我が家では、食材を過不足なく摂っているか、毎日チェックしています。具体的には、主食は毎食摂ることを前提として、 ①肉 ②魚介 ③豆・豆製品 ④卵 ⑤牛乳・乳製品 ⑥緑黄色野菜 ⑦淡色野菜 ⑧芋 ⑨海藻 ⑩きのこ ⑪果物 を、2食(朝・夕)で全て摂れるように献立を考えます(主人の場合、お昼は社食で、何を食べて帰ってくるか分からないため)。 たんぱく質は、試合期などハードな運動が続くようになったら、1食につき多めに2品と、毎食ごとに⑤牛乳・乳製品を用意します。私もそうなのですが、油断すると②魚介⑨海藻⑩きのこ⑪果物を摂らないで終わってしまいます。外食するにせよ、自炊するにせよ、一日でこれらが全て摂れるように、工夫してみてください。それができたら、次の段階として、どの時期に、どのタイミングで、何をどれぐらい食べるか考えていくとよいと思います。 まずは、『色々なものを食べる!』から頑張ってみてくださいね。 ●アスリートフードマイスター 張谷 綾 (はりたに あや) 高校生まではスポーツ栄養士を目指していました。他界した祖父の影響で、教育関係の仕事へ。数年前、授業で栄養学を教えている時に、やっぱり楽しいな…と民間の栄養学関係の資格を取り始めました。ジュニアの資格は、渋谷1期生です。将来的には、ボランティアでアマチュアスポーツチームや個人のサポートができたらと思っています。 アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

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第51回 ジュニア期は『黄金期』!!

ジュニア・アスリートフードマイスターの尾澤真紀が ジュニア期の『元気に食べて強くなる』をテーマにお伝えします! こんにちは!愛知県出身ジュニア・アスリートフードマイスターで管理栄養士の尾澤真紀です。 6年後の東京五輪に向け、注目が集まっているジュニア期の『元気に食べて強くなる』をテーマに、5回に渡ってお伝えします。管理栄養士の視点から、様々な提案をさせていただきたいと思いますので、宜しくお願いします。 さて、みなさんはジュニア期(小学校・高学年~中学校)には、どんなスポーツをされていましたか?私は水泳をしていました。その頃は、食べることは好きでしたが、栄養にほとんど興味がなく、毎日出されたものをただ食べているだけでした…。しかし!このジュニア期の生活こそ大人になってから大きく影響してくるのです!それは、食事だけでなく、身体活動や練習の基礎など、多くの事が関わっています。ここで大切なことは『好き嫌いをしないこと!』です。一見、食べ物だけのことに思われるかもしれませんが、普段のトレーニングや生活すべてに当てはまります。 例えば、長距離専門の水泳少年が、二人いるとしましょう。 ・納豆が苦手で、いつも残しているA君。 ・納豆が苦手でも、海苔の佃煮と混ぜたりして、なんとか頑張って食べるB君。 この二人の違いは『苦手なものを工夫して、克服するか、しないか』です。 普段のトレーニングに、当てはめるとどうでしょう。 ・持久力を上げるための陸上トレーニングが苦手で、いつもサボっているA君。 ・陸上トレーニングが苦手だけど、持久力を上げて タイムを縮めたいから、頑張って取り組むB君。 苦手だからと言って、ずっとそれを避けていたら、本番のここぞという時に、絶対勝てません!!学校のテストだって一緒。 ケガや体調不良を訴えて、あの時、あれをちゃんと食べていれば…あの時、あのトレーニングをちゃんとしていれば…では遅いのです。私も実は、大人になってから、そう思うことが多々ありました。 少し工夫しただけで、苦手が得意に変わることは、たくさんあります!そうなれば、もっと楽しくなりますよね!無理に克服しようとせず、自分ができそうなことから、チャレンジしてみるといいと思います。 大抵の人には、やっぱり食べ物の好き嫌いはありますね。でも、いつも残しているものが、強い身体を作ってくれる役割があるなら!!身体の調子を整えてくれる役割があるなら!!残すなんて実にもったいない。 特にジュニア期というのは『黄金期』と呼ばれるように、骨の成長(身長が伸びる)、日々の体重増加、心臓や肺などの呼吸循環機能の発達など、大人の身体づくりに向けての最も重要な時期です。そのため、必要とされるエネルギーや栄養素の量も多くなります。スポーツをしているのなら尚更です。 身体というものは、食べ物からしかつくられないもので、それらが欠けてしまうと、成長が妨げられたり、ケガをしやすくなったり、体力がもたなかったり、スポーツ面でもマイナスなことが起こってしまいます。 もっと身体を大きくしたい!試合に勝ちたい!将来スポーツ選手になりたい!と思うなら、少しずつでもいいので、まずは出されたものは残さず食べるところから始めましょう!これもトレーニング。内蔵も鍛えて丈夫な身体を作りましょう。 偏ることなくいろんなものをバランスよく食べることはもちろん、楽しみながら食べることも大切です。 実は、楽しく食べることによって消化・吸収も良くなるんですよ! B君が食べていた納豆+海苔の佃煮はこんな感じになります。 タンパク質が豊富な納豆にビタミン・ミネラル(特に鉄・カルシウム)が豊富な海苔の組み合わせで、身体を丈夫に。 その他、お家にあるもの(ワサビ、ゴマ油、マヨネーズなど…)でアレンジもききますよ! 是非、お試しください。 ●ジュニア・アスリートフードマイスター 尾澤 真紀(おざわ まき) 愛知県出身。管理栄養士。スポーツクラブ勤務を経て、現在は給食会社で厨房業務に携わる。スポーツ栄養士を目指しており、休日などボランティアで地元の高校の部活動の生徒に向け、栄養アドバイス等を行う。 大学時に栄養教諭の免許を取得。 アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

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第50回 食育現場レポート① 京都大学アメフト部編

ジュニア・アスリートフードマイスターの岡嵜雄介が 学生スポーツの現場で取組まれている食育の実践をリポートしていきます!  はじめまして。ジュニア・アスリートフードマイスターの岡嵜雄介です。  私のコラムでは、学生スポーツの現場で行われている「食育」を中心に発信していきたいと考えています。特に「身体を作りたい」、「大きくしたい」というご意見は多くのジュニア・アスリートを持つ保護者の皆様からご要望があるとお聞きます。このコラムでは身体作りの観点で取組まれている食育現場をどんどん取材して行きたいと考えています。第1回目は、京都大学アメリカンフットボール部ギャングスターズでの取組みについてお伝えいたします。  京都大学ギャングスターズは、言わずと知れた超名門アメリカンフットボール部で、日本一4回、学生日本一6回の実績を誇る名門中の名門であります。 今回は、2012年から同チームを指揮している西村大介監督、NTR(Nutrition Trainer)の学生さんを交えて、同チームの食への取組みについて伺ってきました。 ●食への変革期  京都大学ギャングスターズが食への取組みを新たにスタートさせたのは、長年クラブハウスで食事を担当されていたスタッフの方が今年の12月に引退され、新たにスタッフを招き入れるタイミングからである。  部員の95%が下宿生というギャングスターズでは、基本的に部員はクラブハウスで食事をするようになっている。これは下宿する学生にとって、大変ありがたいシステムである。  今年の1月、クラブハウスの食事を作るスタッフにスポーツ栄養士の方も加わり、部員の食への意識改革を本格的にスタートさせた。スタート段階であるため現在も試行錯誤しながらシステムを構築しているそうだ。 ●ギャングスターズの1日の食事例  部員の1日の食事例は、クラブハウスで朝食を食べ、昼食はクラブハウスで用意されたお米を2合タッパーに詰め、学校の食堂で購入した通常メニューと一緒に食す。その後、練習前の補食、練習後の補食、夕食は再びクラブハウスで食事、場合によっては夜食も用意されているそうだ。 クラブハウスに宿泊している学生はいないものの、毎日このクラブハウスを起点に活動をしている様子がわかる。 また、昼食を摂る学校の食堂もギャングスターズ割引という、あらかじめ食堂と相談して、なるべく安く、量をたくさん食べられる工夫がなされている。補食に関しては、練習前はゼリー、練習後はバナナやおにぎりといった工夫もみられる。1日の摂取カロリーの目標値は5500キロ~6000キロカロリーと目標設定してある。これは、一般成人男性の摂取カロリーが2600キロカロリーなのに対して倍近くの設定値である。身体と身体がぶつかり合う、コンタクトが多いアメリカンフットボールの競技の特性上これくらいの設定数値でなければ技術の向上や故障しない身体作りは難しいのである。 ●ギャングスターズの食意識の取組み  1日の食事を摂るだけでは、ギャングスターズの食への取組みは終わらない。クラブハウスでの毎日の体重測定、定期的な体組成のチェック。 時には裸の写真を撮ってトレーニング過程での身体の変化を意識させている。オフシーズンの目標体重として、ディフェンスであればプラス10キロ、オフェンスは5キロとポジション別に設定してある。  その他、選手への食に対する意識づけも工夫している。月一回の栄養ミーティングを実施したり、トレーナーとNTRが連携して身体作りの為の個人面談を繰り返し行っている。その面談で選手たちは、日ごろの食への疑問や悩みをトレーナーやNTRの学生とすり合わせを行い、食への意識もより深まっているようだ。  また、毎年のように入学してくる1年生部員に向けても丁寧な食の意識付けを行っている。「1年生は基本的には身体が出来ないと試合に出ることはありません」と西村監督も言われるように、1年生の1年間は、受験明けの生徒も多いことから、基礎的なトレーニング、アメフトの面白さ、ルール、戦術の勉強、食の習慣を定着させる期間と位置づけ、じっくりと時間をかけてアスリートの意識を備えるシステムがギャングスターズにはある。 ●目的の手段化  京都大学ギャングスターズの目標は「日本一」、目的は「社会をリードする人材の輩出」である。 西村監督は語る。 「京都大学アメリカンフットボール部で行われている、すべての取組みが目的のための手段になっていなければならない。アメリカンフットボールが上手いからと言って社会に出て何の特になるのか。そうじゃない。アメリカンフットボールをする過程で学んだすべてのことが、「社会をリードする人材の輩出」に繋がってないといけない。」 つまり「目的の手段化」なのであると。  今回のコラムで取り上げた多くのギャングスターズの食への取組みも、「社会をリードする人材の輩出」という目的の為の手段なのである。  アスリートの食への取組みは、その先にある目的のための手段になってなければならないと改めてこのコラムを通じて感じるのであった。 ●ジュニア・アスリートフードマイスター 岡嵜 雄介(おかざきゆうすけ) 野球歴20年。高校、大学、社会人野球(企業)、独立リーグなどでプレー。 引退後、広告代理店での企画営業を経て、2011年度より教壇に立つ。2012年度の夏のインターハイではホッケー部の監督としてインターハイベスト8進出。2013年度、京都で初めてプロアマ規定解禁の高校野球の指導者となる。 特に学生スポーツにおける「食育」に興味を持ち、日々実践、研究している。 アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

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第49回 『勝つ選手』=『食べられる選手』!?

アスリートフードマイスターの池田 清子が 実践している食生活のほか、海外の食事情などについてもお伝えします。  アスリートフードマイスターの池田清子です。私はマウンテンバイクのプロライダー池田祐樹選手を夫にもち、日々目的に合わせた食事を作ったり彼の所属チーム先でもあるアメリカを中心に海外遠征へ同行したりしています。これから1年間、海外の食事情などを交えて実際のアスリート食についてお伝えしていきます。  池田選手の得意とするマウンテンバイクレースは、長距離です。高低差のある山道を1日160km走ることもあれば、連日40~60kmを2週間に渡って走るステージレースもあります。過酷な環境で継続して良いパフォーマンスを出さなければいけないのですが、トップ選手は口々に言います。『勝つ選手=食べられる選手』だと。特にステージレースでは、レース直後にガツガツ食べられる選手とそうでない選手とでは、徐々に結果として差が現れてきます。それは実際理にかなっていて、糖質やたんぱく質をゴール後30分以内に摂取した場合は4時間後に摂取した場合と比べて、エネルギーを蓄えるグリコーゲンの貯蔵量がグンと多くなるのです。  彼もかつてレース後はあまりにハードな運動量の為、食べ物は愚か飲み物すら受け付けなかったとか。今は更に身体も心も鍛えられ、ゴールしたその足で意識も朦朧とする中でもしっかり飲んで食べています。強くなると同時に、胃腸もしっかり鍛えられているのですね。  2年程前まで自転車の世界を全く知らなかった私ですが、海外のレースでは日本以上に食事面でのフォローがしっかりしている様に感じます。エイドステーションでは勿論のこと、特にゴール地点でのフードサービスは素晴らしいです。例えば、アメリカコロラド州で行われる6日間の『ブレックエピック』というステージレースでは、名物のおじさまが選手一人一人に好みのサンドウィッチを作ってくれます。これをモチベーションにゴールを目指す選手もいるそうです。水、リカバリードリンク、コーラ(大人気!)、オレンジやスイカ・バナナなどのフルーツ、ポテトチップスなどのスナック、クッキー、エナジーバー、チョコレート、生クリーム&チョコレートたっぷりのサンドウィッチetc…(もちろん全て無料!)中でも、疲労回復に効果的な糖質とクエン酸を含むフルーツはとてもいいですね。選手同士健闘をたたえつつ、レース後も競争する様に食べています。 レース(試合)時間が長い程、ゴール後30分以内に食べることを意識し、翌日に疲労を残さない様に心がけたいですね。国内外問わず、選手がチョイス出来る環境になるとよいなと思いますが、フードがないレースではサポーターに持っておいてもらう・事前に用意しておくなどの工夫をして『吸収のゴールデンタイム』を逃さない! 『食べられる選手』『食べる選手』を目指しましょう。 ●アスリートフードマイスター 池田 清子(いけだ さやこ) アスリートフード研究家。夫はマウンテンバイクプロライダー、池田祐樹選手(トピーク・エルゴンレーシングチームUSA所属)。モデル事務所でのマネージャー経験を活かし、現在は夫のマネージメントを行う。「五感で食べる」をモットーに、カラーコーディネーターの資格を生かした色彩豊かな食卓と、満足感と栄養バランスを兼ね備えた献立を研究する日々。 アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

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第48回 気候の変化に負けない持久力系スタミナ飯

ジュニア・アスリートフードマイスターの菅野 真喜が 季節に合わせた食事トレーニングで「何を食べるか」「なぜ食べるか」を発信します! 近年のマラソンブームで、お祭りのような都市型マラソンも多く開催される様になり、直前に迫った東京マラソンや名古屋ウィメンズに出場される方も多いのでは?と思います。 私も東京、名古屋どちらも出場した事がありますが、抽選倍率が高かったり、先着申し込みが数時間で締め切られたり、プレミアムチケットのマラソン大会が多くなりました。 やっと手にいれたマラソン大会日が近づくと気になるのは天候の事。大きな気候の変化がない限り大会は開催されますので、気温以外に風や雨なども気になるところです。どんなコンディションでも走れる様に体調は常に整えておきたいですが、天候によってはいつもと同じ様に走ってもエネルギーの消耗が激しくなる場合があります。 フルマラソンで3時間以上かかるランナーは「ハンガーノック」というエネルギー切れを起こさない様、マラソン中にエネルギーを補給する必要があります。通常、補給食は20km過ぎてから設置されていますが、気温が高すぎる(あるいは低すぎる)などの悪天天候の場合やオーバーペースで走っていると早くにエネルギー切れを起こし、足が前にでない、やる気の無い症状がやってきます。 マラソンの途中でエネルギー切れにならないためにはオーバーペースにならないスピードで走る事と大会当日の朝、どんなものを食べるかが大きく関わってきます。 食事がエネルギーとして活動するためにはスタート時間の2~3時間前に朝食を済ませるのが適切と言われます。その時に食べるものはエネルギーの元となる炭水化物(糖質)を中心とし、糖質の活動を助けるビタミンB群、汗や血液に関わるミネラル分を一緒に摂取します。 個人的な経験では最もエネルギー切れを起こさず、消化のよい炭水化物は「お餅」。けんちん汁や豚汁にお餅を入れたスタミナ飯が最近のロングトレーニングやレース当日の定番朝食です。 写真はロングトレーニング時の「餅入りけんちん汁」。寒い日は体を温める事を考えて生姜を入れたり、食欲の落ちる暑い日はワカメ、梅干を入れた餅入りお吸い物でさっぱりといただきます。 お餅が手に入らなかったり、自分で朝食を作れない遠征地ではホテルでご飯をメインとした朝食を済ませ、レース1時間前にゴマ煎餅をお水と一緒にポリポリ..。お煎餅もお餅同様に消化のよい食品です。 ちなみに、餡入りお餅やお汁粉はレース後半やレース後の披露回復に効果がありますが、餡には砂糖を多く使っているので、レース直前に食べると血糖値を急激に上昇させ、レース中に低血糖になる「インスリンショック」が起こる場合があるのでご注意を。チョコレートや甘いジュースも同様です。 ●ジュニア・アスリートフードマイスター 菅野 真喜(かんの まき) 乳製品関係の仕事をする一児の母&北海道フードマイスターでもある走歴5年の市民ランナーです。2013年は年間5本のフルマラソン完走とサブフォー(4時間切り)を達成し、今年はウルトラマラソンにも挑戦!。一年通して走り続ける体力&すばやい疲労回復を維持する事を心がけています。 アスリートフードマイスター養成講座はこちら>

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